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目標生成の障害を含む陰性症状と社会認知機能が統合失調症患者の社会機能に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 20K07913
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分52030:精神神経科学関連
研究機関北海道大学

研究代表者

橋本 直樹  北海道大学, 医学研究院, 准教授 (40615895)

研究分担者 豊巻 敦人  北海道大学, 大学病院, 助教 (70515494)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード統合失調症 / 陰性症状 / 強化学習 / コストベネフィット分析 / EBDM課題 / RBL課題 / BNSS / MRI / 社会認知機能 / 神経認知機能 / 負の信念 / 社会機能
研究開始時の研究の概要

統合失調症は100人に1人が罹患する精神疾患であるが、罹患後に症状、機能がともに回復するクリニカルリカバリーを達成する患者は10%代と報告されるなど、機能回復の困難が大きな課題となっている。統合失調症の社会機能には、記憶力、注意力などの神経認知機能、相手の意図を推察するなど対人関係の基盤となる社会認知機能、意欲や情動表出と関連する症状である陰性症状などが関与していることが知られているが、その詳細や生物学的基盤はまだ不明な点が多い。本研究では、特に社会認知機能と陰性症状に着目し、より細分化された検査を用いることによって、各症状と社会機能の関係について明らかにしていくことを目的としている。

研究成果の概要

EBDM課題について、統合失調症患者41名、健常者12名で検討した。高負荷課題の選択を従属変数とし、報酬額、報酬確率、診断と、それぞれの交互作用を固定効果、被験者をランダム効果とした混合効果モデルにおいて、報酬額、報酬確率の主効果および、報酬額と報酬確率の交互作用を認めたものの、診断の主効果、診断と報酬または報酬確率の交互作用は認めなかった。RBL課題について、統合失調症患者48名、健常者19名を比較した。ペア記号のどちらが成功確率が高いかを判断する課題で、最も易しい課題の正解率は患者群で有意に低かった。最も難しいペアの正答率は、統合失調症患者の解体症状および社会機能と有意に相関した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

統合失調症は人口の0.3-0.7%が罹患する頻度の高い疾患であるが、多くの患者は就労、就学の継続が困難であり、社会機能の改善が大きな課題となっている。統合失調症では、幻覚や妄想などの陽性症状と比較して、陰性症状と認知機能障害が社会機能により強く影響することが知られている。我々は陰性症状の生物学的基盤と考えられている強化学習の障害とコストベネフィット分析の障害を評価する課題を行い、強化学習の障害を評価するRBL課題の成績が認知機能障害および社会機能の障害と相関することを見出した。本研究から強化学習の障害の評価および、障害を改善するアプローチが患者の社会機能を改善する可能性が示唆された。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 統合失調症患者における動機づけ低下の 生物学的基盤2021

    • 著者名/発表者名
      橋本直樹、豊巻篤人、久住一郎
    • 雑誌名

      Precision Medicine

      巻: 4 ページ: 79-82

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 統合失調症患者の強化学習課題における障害に関する研究2022

    • 著者名/発表者名
      野原万梨子、橋本直樹、豊巻敦人、服部幸子、國峯桜、秋山久、久住一郎
    • 学会等名
      BPCNPNPPP4学会合同年会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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