研究課題/領域番号 |
20K07943
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中村 由嘉子 名古屋大学, 医学系研究科, 研究員 (60614485)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | 周産期 / うつ病 / ソーシャルサポート / 人格傾向 / 初産婦 / ハイリスク群 / 産後うつ病 / スクリーニングツール |
研究開始時の研究の概要 |
出産後は抑うつ状態に陥るリスクが高い時期であり、産褥婦の自死や児の虐待に繋がる可能性を考慮すると、早期の適切な介入に繋がる要介入群の選定ツール開発は重要課題である。 本研究では、1.妊産婦自身による主観的評価、2.医療従事者による客観的評価、3.採血データ等から得られる生物学的指標を併せた検討を行い、介入を要する産後抑うつ状態を選定する心理社会的因子ならびにバイオマーカーを明らかにすることで、統合的に要介入者を選定するツールの開発を目指す。 本研究による要介入者を選定するツールの開発は、適切な介入を可能とし、産後抑うつ状態の早期改善のみならず、児の養育環境や家族関係への好影響も期待できる。
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研究成果の概要 |
出産後は身体的・心理社会的な負担が大きく抑うつ状態のリスクが高い時期であり、産後に抑うつ状態を呈するリスクが高い要介入群の選定ツール開発は重要課題である。本研究では、妊産婦自身による主観的評価等を用いて、介入を要する産後抑うつ状態を選定する心理社会的因子等の検討を行った。その結果、初産婦は経産婦と比較し妊娠中から不安が高いこと、妊娠中の損害回避と自己志向が、産後の抑うつ状態を予測すること、ソーシャルサポートが部分的にその媒介をすること等を明らかにした。また、産後5日目までデータを用いて、産後1ヶ月時点の抑うつ状態を予測するモデルを構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、産後の抑うつ状態と関連する複数の要因、またそれを媒介する要因を明らかにすることができた。加えて、産後の抑うつ状態の予測モデルの構築も行った。研究の成果は、産後に抑うつ状態を呈するリスクが高い要介入群への早期の適切な介入を可能にし、産後抑うつ状態の早期改善のみならず、児の養育環境や家族関係への好影響も期待できるものである。本研究によって得られた知見は、産後に抑うつ状態を呈する要介入者を選定するツールの開発に繋がるものであり、今後の研究における学術的意義、および社会的意義が大きいものと考える。
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