研究課題/領域番号 |
20K07983
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
阪井 一雄 神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 教授 (80304096)
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研究分担者 |
千田 道雄 地方独立行政法人神戸市民病院機構神戸市立医療センター中央市民病院(第1診療部、第2診療部、第3診療部, 中央市民病院, 医師 (00216558)
山本 泰司 神戸大学, 保健管理センター, 教授 (00324921)
松石 邦隆 地方独立行政法人神戸市民病院機構神戸市立医療センター中央市民病院(第1診療部、第2診療部、第3診療部, 中央市民病院, 部長 (70869677)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | アミロイドPET / タウPET / FDG-PET / 側頭極 / 意味認知症 / 語義失語 / 意味理解 / 語義理解 / 左側頭極 / アミロイドイメージング / タウイメージング / 意味記憶 / 言語機能 |
研究開始時の研究の概要 |
左側頭極に委縮があり、IMP-SPECTにて同部位に明らかな集積低下を認める右利きの患者に、Florbetapirを用いてアミロイドイメージングを行い、MK-6240を用いてタウイメージングを行う。同時に種々の神経心理検査を用いて、患者の非言語的理解と言語理解の差、言語機能のプロファイル、語彙の維持水準、抽象語理解、言語的媒体を介さない意味理解の程度を評価する。これらの神経心理検査で得られた被検者の失語や高次機能障害の程度と、画像検査で得られたアミロイド沈着、タウ沈着、脳萎縮、IMP集積低下の部位や程度との相関を分析することで、これらの機能の相互関係や大脳皮質を明らかにする。
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研究実績の概要 |
今回の研究は、左側頭極に脳MRIで萎縮が観察され、脳血流IMP-SPECTで集積低下が観察される患者(仮に左側頭極能低下型と呼ぶ)を対象とする。神戸医療センター中央市民病院分子イメージング研究部において、ウェクスラー記憶力検査 、WAB失語症検査、失語症語彙検査、標準抽象語理解力検査、The Pyramid and Palm Trees Test といった検査を用いて、被験者の言語機能、特に命名機能・単語理解機能・意味認知機能を評価する。更に、脳アミロイドイメージング、タウイメージング、FDG-PETを行い、脳アミロイド沈着、タウ沈着及び脳代謝を非侵襲的に画像化する。これらの資料を解析して、アミロイド沈着、タウ沈着、脳代謝の低下の部位やその程度と、命名、単語理解、意味記憶や抽象語理解といった言語機能を始とした高次機能や精神症状・神経症状との関連を検討し、言語機能をはじめとした高次機能の脳局在に関する知見を得るとともに、左側頭極を中心とした変性疾患に対する治療法の端緒を得ることを目標にしている。 令和3年1月29日に神戸市立医療センター中央市民病院の倫理委員会の承認を得た。研究開始とほぼ時を同じくしてCOVID-19の感染が拡大し、比較的軽症の患者の認知症外来への受診が極めて少ない状況が未だ継続しており、被験者確保が困難な状況である。市内の認知症疾患医療センターから紹介があり、第1例目の被験者を令和4年1月に登録し検査を終えた。元々、神戸市立医療センター受診者のみでは、被験者の確保は困難であり、県内の認知症疾患医療センターからの紹介を想定していた。しかしながら、令和4年度には研究責任者の臨床先が神戸大学の認知症疾患医療センターから別の病院に変わったことや、令和4年度も高齢者の受診控えは続いており、残念ながら令和4年度には被験者を登録することが出来なかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
組入基準を満たす被験者が居ればすぐにでも検査を開始することができる状態ではあるが、認知症疾患医療センターへの軽症患者の紹介は市内では少ない状態が継続している。このため、組入基準を満たすような被験者候補を探すのが困難なため、予定されていた6名の組入予定に対し未だ1名しか組入できておらず、大幅に遅延している。
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今後の研究の推進方策 |
上述の通り、しかしながら、昨年度末から認知症疾患医療センターへの患者来院は正常化の傾向にあり、比較的軽度な認知症や軽度認知障害の患者の受診も増えてきている。今年度が研究計画の最終年度であるが、潜在的には組入基準を満たす患者は存在しているはずである。山本、松石においてはそれぞれが担当している患者だけではなく、臨床を行っている医療機関の患者全体から被験者に該当するものを探す。阪井は市内の認知症疾患医療センターに患者紹介依頼の訪問を再度行い、該当患者の紹介を依頼し、予定した被検者数の確保を目指すこととする。
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