研究課題/領域番号 |
20K07990
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
中嶋 憲一 金沢大学, 先進予防医学研究科, 特任教授 (00167545)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 人工知能 / 画像データベース / 心不全 / リスクモデル / 多施設研究 / 脳受容体画像 / 神経変性疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
機能画像と臨床情報の統合データベースを用いて機械学習あるいはディープラーニングにより診断および予後を推定するシステムを作成する。画像データと臨床情報ともに本施設および多施設での研究を組織しデータベースの収集を行う。このデータを元に、画像データあるいはそれに由来する機能指標を用いて機械学習を行い、可能性のある診断を確率的に表示する。また、予後については重症化や死亡率などの短期長期予後を推定するような機械学習のトレーニングと検証も行う。臨床情報を含めた統合的な情報によりさらに診断率、あるいは予後予測の改善を図る。最終的には、臨床画像と情報を入力して診断を行うコンピュータ支援診断方法を確立する。
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研究成果の概要 |
医用画像と臨床情報を統合して、人工知能により疾患や病態の診断を行い予後を推定する方法を確立することが目的であった。心臓病では国内および欧州の心不全患者の1000例を超えるデータベースを構築し、死亡原因すなわち心不全死と突然死(不整脈死亡)を個別に予測するため、機械学習でリスクモデルを作成した。また、心臓交感神経機能の3次元的定量を深層学習を用いておこなうことも可能となった。脳神経学では特にパーキンソン症候群やレヴィー小体病において、SPECT画像の機械学習により脳のドパミントランスポータ異常の診断法を作成した。機能画像と臨床情報を統合する方法が診断と予後の評価に有用であることが明らかにされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
診断と予後の推定は医療において重要な課題であるが、従来の統計的手法のみでは十分に達成できなかった。特に機能画像を用いた診断においては、単に疾患名の診断だけではなく予後診断も求められており、患者の背景も利用した統合的なデータベースとそれに基づいた解析が必要で人工知能の利用が期待される。本研究では、機械学習や深層学習を用いることにより機能画像を解析して臓器を抽出し、特定の機能指標を算出し、それを臨床情報と統合する方法の妥当性が明らかになった。心不全での死亡原因を推定すること、交感神経機能を3次元的に定量すること、神経疾患の診断分類をすることなど、さまざまな領域での適用が可能であることを示した。
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