研究課題/領域番号 |
20K07998
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構四国がんセンター(臨床研究センター) (2021-2023) 愛媛大学 (2020) |
研究代表者 |
倉田 聖 独立行政法人国立病院機構四国がんセンター(臨床研究センター), その他部局等, 医長 (40423438)
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研究分担者 |
城戸 輝仁 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (50403837)
田邊 裕貴 愛媛大学, 医学部附属病院, 助教(病院教員) (70836189)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 冠動脈支配領域 / 心筋血流 / 心筋虚血 / 冠動脈疾患 / 心筋梗塞 / computed tomography / 画像診断 / リスク領域 / 定量評価 / 心臓核医学 / CT / 支配領域 / Computed tomography / 融合画像 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,ボロノイ図という「平面や空間を与えられた点または線で二等分する数学的アルゴリズム」を用いた分割方法を,冠動脈狭窄と心筋虚血の程度を一度に評価するCT/SPECT融合画像の中に統合することで,冠動脈狭窄枝の支配灌流域にある核医学検査の心筋血流製剤の集積をより正確に定量評価し,心臓核医学検査の新たな評価方法を開発することを目的とする.この評価方法によって,狭心症症例の冠動脈病変の個々の重症度を正確に評価することが可能にあり,残存狭窄枝の虚血評価や予後評価だけでなく,治療後の心筋血流SPECTの結果を組み込むことで狭窄枝ごとの治療効果判定などの詳細な評価が可能になると考える.
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研究実績の概要 |
本研究は,心臓CTデータ上でボロノイ図という数学的アルゴリズムを用いた冠動脈狭窄の支配領域の抽出技術と心臓核医学検査の心筋血流イメージングを統合し、冠動脈狭窄枝の支配灌流域にある核医学検査の心筋血流製剤の集積をより正確に定量評価し,心臓核医学検査の新たな評価方法を開発することを目的とした。 最終年(2023年)では、陳旧性心筋梗塞例のサブ解析において、梗塞責任病変の支配領域 (Coronary Artery based Myocardial Segmentation, CAMS)と非梗塞枝の支配領域の心筋血流製剤(201-Tl)の集積量(Quantitative SPECT, QSPECT)を算出し、左心室17セグメント分割と核種の集積程度の5段階評価による負荷像スコア(Summed Stress Score, SSS)、心エコーの左室駆出率(LVEF)との関係を評価した。結果は、非梗塞枝CAMS-QSPECTとSSSの有意な相関関係と、非梗塞枝CAMS-QSPECTとLVEFの有意な相関関係を示した。一方、狭心症例のサブ解析では、冠動脈造影の有意狭窄枝(>50%)と非有意狭窄枝の支配領域 (CAMS)の心筋血流製剤の集積量(QSPECT)を算出し、有意狭窄枝CAMS-QSPECTは非有意狭窄CAMS-QSPECTより低値であることを示した。これらは、韓国で行われた循環器イメージングの国際シンポジウムの招聘講演で発表した。 また、このCAMSの技術を用いて、肥大型閉塞性心筋症における経皮的中隔心筋焼灼術の治療前画像診断と治療アウトカムの評価への有効性についても英文雑誌に報告した。 すでに負荷心筋ダイナミックCTでの心筋血流量とCAMSの融合については我々の研究グループで発表しており、本研究を通じて心臓CTのCAMS評価が心筋核医学との融合の可能性を示す研究を行えたと考える。
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