研究課題/領域番号 |
20K08002
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
下平 政史 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (60597821)
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研究分担者 |
中川 基生 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (60590982)
富田 夏夫 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (60643781)
荒井 信行 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (60834885)
河合 辰哉 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (70597822)
菅 博人 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (80789305)
小澤 良之 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90569005)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 肺動静脈奇形 / 塞栓術 / 再開通 / 造影剤 / 非造影MRA / MRA |
研究開始時の研究の概要 |
肺動静脈奇形に対するコイル塞栓術後の再開通は、脳梗塞の原因となるため、その診断は重要である。私たちは、Time resoloved MR angiography (TR-MRA)という正診率の高い新たな診断方法を開発し世界に先駆けて報告した。しかし、これは造影剤を静脈注射する方法であり、有害事象を生じる可能性があった。そこで本研究では、正確に診断できる非造影MRAの撮影方法を樹立し、肺動静脈奇形に対する塞栓術後の非侵襲的な再開通の診断方法を確立する。
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研究成果の概要 |
本研究では、肺動静脈奇形に描出において、非造影MRAの有用性を検討した。19患者(男性4名、女性15名、年齢中央値46歳(20ー73))の21病変に対して造影MRAおよび非造影MRAが撮影された。非造影MRAと造影MRAと比較し、病変描出能、画質を検討した。画質については5-point Likert scaleを使用した。病変描出能は非造影MRA、造影MRAともに100%であった。画質の評価スコアは、非造影MRA(3.2 ± 1.2)は造影MRA (4.9 ± 0.3)よりも有意に低かった(P<0.0001)。非造影MRAは、画質は造影MRAに劣るが病変描出には有用であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺動静脈奇形に対するコイル塞栓術後の再開通は、脳梗塞の原因となるため、その診断は重要である。私たちは造影MRAという正診率の高い診断方法を開発し報告した。しかし、これは造影剤を静脈注射する方法であり、アレルギー反応、腎機能障害、造影剤注入の際の静脈ルートへの空気混入による脳梗塞など、有害事象を生じる可能性があった。本研究では、造影剤を使用しない非造影MRAの撮影方法の有用性を検討し、病変描出能は造影MRAに劣らないことを明らかにした。これにより肺動静脈奇形を有する患者は、造影剤を使用せずに術後の再開通診断ができる可能性が高まり、患者の負担軽減および医療経済に貢献できる結果と考える。
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