研究課題/領域番号 |
20K08018
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
高松 繁行 金沢大学, 医学系, 准教授 (60547173)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 陽子線治療 / 転移性肝癌 / 治療効果判定 |
研究開始時の研究の概要 |
転移性肝癌とその周囲肝実質の陽子線治療後の各種画像検査での所見の陽子線治療前後の変化を明らかにする。陽子線治療後の転移性肝癌での陽子線治療効果判定においては、どの治療効果判定基準が最適であるかが不明であり、陽子線治療後転移性肝癌症例における陽子線治療効果とCTやMRIでの画像所見の変化を詳細に評価し、各種治療効果判定基準を用いた治療効果との関係性を評価し、特徴的な転移性肝癌の変化を把握し、治療効果判定に有用な所見を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、陽子線治療後転移性肝癌の血行動態の変化を時系列で追跡し、再発病巣における特徴的な経時的変化と、その血行動態を明らかにすることを目的とした。陽子線治療後転移性肝癌は、いずれの病巣も治療前と比べて血行動態に変化を認めるが、局所再発群は治療後経過で早期濃染が持続し、相対的信号強度変化率は非照射背景肝より高く、局所制御群は相対的信号強度変化率が非照射背景肝よりも低下する傾向が見られた。転移性肝癌は陽子線治療後に血行動態が変化し、動脈相の染まりが減弱することが局所治療制御と関連する可能性が示唆され、今後症例数を増やし、再発病巣に対する早期治療効果判定が可能になることが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で陽子線治療後の転移性肝癌の画像変化と治療効果の関係性を明らかにすることで、陽子線治療により転移性肝癌が制御し得たかどうかの判定が明瞭となり、臨床的意義が大きいといえる。本研究結果の応用により、根治と非根治の病巣を画像診断によって区別することが可能となれば、その後の追加治療の適切なタイミングでの適応が可能となり、より転移性肝癌の制御に向けた積極的な医療の提供が可能となることが予想される。本検討結果では転移性肝癌に対する陽子線治療成績の更なる改善が期待される状況ではあるが、転移性肝癌の血行動態の変化が、早期治療効果判定に有用である可能性が示唆された。
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