研究課題/領域番号 |
20K08034
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
国枝 悦夫 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 客員教授 (70170008)
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研究分担者 |
尾川 浩一 法政大学, 理工学部, 教授 (00158817)
二上 菜津実 東海大学, 医学部, 助教 (20806195)
秋庭 健志 東海大学, 医学部, 講師 (40276845)
株木 重人 東海大学, 医学部, 講師 (00402777)
松元 佳嗣 東海大学, 医学部, 助教 (20568969)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 放射線治療 / 肺臓炎 / 機械学習 / 領域抽出 / 放射線肺臓炎 / グレード / 予想 |
研究開始時の研究の概要 |
現在のこところ肺臓炎の評価はステロイド治療の有無や症状によるグレードが基準となるが、これは担当医の方針や主観的要素が強く関与し、客観的予測システム確立の障害となっている。本研究では主観にたよらない客観的、画像的な指標などによる肺臓炎の評価システムを開発し、最終的に機械学習で予測する。放射線腫瘍医、呼吸器内科医が見直した従来のGradingと、予測された画像的Gradingとを比較し、整合性、妥当性を検討する。
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研究実績の概要 |
今年度は、法政大学尾川研究室の尾川教授と学生福士氏の協力により機械学習による肺臓炎範囲検出システムを構築した。放射線肺臓炎は症例が少なく学習データとして不足するため、公共に驪竜できるデータが多くあり病態が類似するコロナ肺炎で機械学習を進めた. 作成したモデルが放射線肺臓炎データにも有効なのかを検証した. 目標達成のために, Pix2pix を利用した. 医療画像での機械学習においてこの手法を採用し肺領域抽出と疾患部抽出を分けて行う例も少ないため独自性があると考える. CT 画像の肺領域抽出モデルと肺領域抽出画像の疾患部抽出モデルの2 つのモデルを作成した. Generator は画像セグメンテーションに適した「U-Net」の構造とした。CT 画像をDICOM データのまま扱うと画素値の範囲が大きく扱うのが困難なため、事前に正規化した。モデルの性能評価を5×5 カーネルと4×4 カーネルで確認し, いずれも一定の性能を得られていた.このモデルについて、実際の放射線肺臓炎データについても評価したところ、患者の肺領域内でそれぞれ高線量線量を受けた領域と放射線肺臓炎発症後のデータにおいて疾患部領域抽出モデルを通した範囲とは良好な相関が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在のところ、ソフトウェアに関しては期待通りの成果が得られている。
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今後の研究の推進方策 |
肺領域抽出モデルの学習結果より, 評価値もいずれも高く, 画像を目視で確認しても正しく抽出できていると考える. しかし, 意図しない箇所にも稀に抽出される箇所や, 肺炎の疾患部がある箇所が肺の周りの画素値の高いエリアと同じとされて抽出されない箇所もあった。疾患部域抽出モデルの学習結果より, 教師データのような画像の生成自体は評価値がいずれも高いが, 疾患部を見つけるとこに関する評価値はいずれも高くなかった. これは, 与えた教師データが閾値処理とオープニング処理のみであり, 疾患部を直接教師データとして示していないことが原因だと考える.今後、さらに機械学習システムを学習させ精度をあげる。また、肺臓炎の新しい指標についても検討を進める。
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