研究課題/領域番号 |
20K08036
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
石井 聡 東京電機大学, 理工学部, 准教授 (90442730)
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研究分担者 |
足立 直也 東京電機大学, 理工学部, 准教授 (30553515)
小西 輝昭 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子生命科学領域, グループリーダー(定常) (70443067)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 放射線検出器 / 2次元イメージング / センサアレイ / 2次元イメージング / リアルタイムイメージング / カーボンナノチューブ / プラスチックフィルム / 2次元リアルタイムイメージング |
研究開始時の研究の概要 |
近年,X線診断や画像下治療などでは,放射線を扱う医療従事者の目の水晶体について被爆量の高いことが懸念されている.本研究では,水晶体の被爆量を厳格に管理すべく,防護メガネのレンズとしても利用可能な透明・軽量・フレキシブルな放射線検出器を開発し,2次元線量分布のリアルタイムイメージングを実証する.検出器の作製には,X線照射で電流を発生するプラスチックフィルムを用いる.さらに,電極には透明かつフレキシブルなカーボンナノチューブを利用する.
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研究成果の概要 |
検出部にペンタセン薄膜,電極にはカーボンナノチューブ薄膜を用いることで,プラスチック基板の表面に透明でフレキシブルな3×3個のX線検出器の配列(検出器アレイ)を作製した.検出器アレイに対して実効エネルギーが83 keV,線量率が0~30.05 mGy/sのX線を照射しながら,各検出器で発生したX線電流を同時にリアルタイム測定することができた.さらに,理論と実験結果に基づいてX線電流を線量率に変換し,各検出器位置における線量率を2次元分布として可視化することで,本検出器アレイによる放射線イメージングを実証することができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的意義は透明でフレキシブルな放射線検出器を作製できたうえに,印加電圧が1 Vと低いにもかかわらず,0.78 mGy/sの低線量率までX線をリアルタイムで検出できた点にある.これは小型かつ省電力でのX線検出が可能であることを示しており,今後のウェアラブル検出器の開発に向けた足掛かりを得たことになる.また,本成果を発展させて放射線のリアルタイムイメージングを実現できれば,水晶体のリアルタイム線量率測定の普及により放射線診療従事者の安全が確保できる.さらに,患者の症状や人数に対して治療者の正確な積算被爆線量に基づいた最適な人員配置ができるため,その社会的意義は大きい.
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