研究課題/領域番号 |
20K08040
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
渡邉 英宏 国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康領域, 領域長 (60370269)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ヒト脳 / 代謝物 / 高磁場MRI / グルタミン酸 / GABA / グルタミン / 濃度定量化 / 1H MRS / 非侵襲 / MRI / 高周波磁場 / 1H / 磁気共鳴 / 高磁場 / MRS / ヒト脳内 / スペクトロスコピー / 定量化 / 不均一性 / 代謝物濃度 |
研究開始時の研究の概要 |
高磁場MRIは、高感度でピーク分解能の良好な代謝物スペクトルが取得可能である。しかし、感度分布の取得が難しく、濃度算出のための外部標準試料と代謝物を測定する関心領域との感度比較が出来ず、濃度定量化、すなわち絶対定量化ができなかった。この解決のため、本研究では、課題代表者が見出した「高磁場MRIでも均一領域では測定対象間の感度を比較できる」ことを利用し、濃度基準ファントムとヒト脳で測定を行い、各測定データの均一領域間で比較する。この提案法をヒト用4.7T MRI上に開発、実装し、ファントム実験、ボランティア測定で性能を実証する。
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研究成果の概要 |
1H MRSは、非侵襲にヒト脳内の代謝物情報を得られる方法であり、ヒト脳内のHスペクトルを取得することが出来る。高磁場MRIは、1Hスペクトルの高感度化、高分解能化という特徴を有するが、高周波磁場分布が不均一を示すため、濃度定量化が難しいという問題がある。この問題を克服するため、均一領域を利用して濃度基準ファントムとヒト脳との感度比を求める方法を提案、開発し、ヒト用4.7T MRIに実装した。試薬実験により性能を確認後、ヒト脳での測定を実施した。この結果、ヒト脳代謝物のNアセチルアスパラギン酸、クレアチン、グルタミン酸、アスパラギン酸などの代謝物を濃度定量することが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非侵襲測定が可能なMRIは、臨床に不可欠な診断装置となっている。ヒト脳の画像で良好なコントラストが得られることが良く知られている一方で、疾患との関連性が示唆され、医学的有用性が期待されるヒト脳内の代謝物測定では、高感度化、高分解能化が期待出来る高磁場MRIでの開発が進められているものの、濃度定量化が難しいという問題があった。本研究では、この問題を克服するための方法を提案、開発し、試薬実験による性能の確認を行った。これに続いて、ヒト脳での1Hスペクトル測定、濃度定量化を実施し、ヒト脳内のNアセチルアスパラギン酸、グルタミン酸などの代謝物の濃度を求めることが出来た。
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