研究課題/領域番号 |
20K08045
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉川 健啓 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (30293476)
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研究分担者 |
越野 沙織 順天堂大学, 医学部, 非常勤助手 (50801552)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 肺MRI / 肺がん / スクリーニング / 検診 / CAD / AI / 胸水 / 肺 / MRI |
研究開始時の研究の概要 |
低線量CTによる肺がん検診が広く行われるようになってきているが,CTの最大の問題点は放射線被ばくである.最近,撮像技術の発達により実用的な肺MRIの撮像が可能となってきた.本研究の目的は,肺MRIによる肺結節スクリーニングの実現可能性について検証すること,また,肺MRIによる肺結節スクリーニングに向けたCADeソフトウェア(病変の検出を支援するAIソフトウェア)を開発することである.検診受診者を対象として肺MRIの撮像を行い,肺MRIの読影結果と肺CTの読影結果を比較検討する.肺MRIでの肺結節の正解データを作成した上でCADeソフトウェアを開発し,臨床使用を試みる.
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研究成果の概要 |
検診受診者を対象として呼吸停止下および呼吸同期で肺MRIの撮像を行った.正常構造および肺結節描出能の定性的評価および肺結節の定量的評価において,概して呼吸停止下撮像が呼吸同期撮像より優れていた. コンピュータ支援検出ソフトウェア開発に必要な2種類のデータセットを整備した.肺野および気管支領域の自動抽出手法を開発し,良好な領域抽出結果が得られた.肺結節スクリーニングのためのコンピュータ支援検出ソフトウェアの開発を進めた. 派生的な研究として,検診受診者の胸部MRIで検出される胸水に関する研究を行った.胸部MRIで偶発的に検出される少量の胸水は高頻度に認められる生理的な所見であることが示された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により,肺MRIによる肺結節スクリーニングは実現可能であることが示された.呼吸停止下撮像が第一選択であり,時間に余裕があれば呼吸同期撮像を追加するのが望ましい.現状では,すりガラス状結節は充実性結節より検出が難しく,検出能の向上のために撮像技術の進歩などによる改善が望まれる. 本研究で開発した手法により,肺MRIでの肺野および気管支領域の自動抽出が可能となった.肺結節スクリーニングのためのコンピュータ支援検出ソフトウェアの開発を進めた.初期のソフトウェアでは期待していたほどの肺結節検出能が得られなかったが,学習症例数を追加することで性能改善が期待される.
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