研究課題/領域番号 |
20K08051
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
立神 史稔 広島大学, 病院(医), 講師 (90411355)
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研究分担者 |
粟井 和夫 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (30294573)
檜垣 徹 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (80611334)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 心拍出量 / 深層学習 / 心臓CT / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
冠動脈CTにおいて、使用する造影剤量は患者の体重に比例して決定するのが一般的である。一方で、CTにおける造影効果は心拍出量によって変化することが知られている。しかしながら、CT検査の直前に心拍出量を簡易的に測定する手法は存在しない。本研究では、深層学習を用いて簡便に心拍出量を予測するソフトウェアを開発し、個々の体格や心機能に依存しない安定した造影効果が得られるプロトコルを確立する。本研究により、冠動脈CTにおける画質の劣化を回避することができ、冠動脈狭窄病変の検出能が向上することが期待される。
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研究実績の概要 |
昨年度までは80例程度の症例を用いて検討を行っていたが、DCNNによるStroke volume (mL) の分類精度は70.1%と十分ではなかったため、今年度は202例まで症例を増やして同様の検討を行った。対象は、心機能解析のためにprospective scanにて1心拍撮影が施行された202症例で、前年度と同様、CTの位置決め撮影で得られたスカウト画像(正面像および側面像)と患者の年齢、性別、身長、体重、心拍数を入力データとして使用し、1心拍分の心臓CTデータから算出されたStroke volumeを回帰問題として推定するネットワーク構造を構築した。ネットワークはVGG16をベースに構造探索を行って16層のDCNN(畳み込み層9層、全結合層7層)に最適化し、10分割交差検証で評価した(202症例を10グループに分けて、9グループを学習、1グループを評価に使用し、交差検証を行った)。その後、Stroke volumeを3つのカテゴリー(< 50mL、50 - 100mL、> 100mL)に分類し、DCNNによる分類精度を検討した。測定されたStroke volumeの値とDCNNによって予測された値の間には、中程度の正の相関を認めた(r = 0.48、p < 0.05)。DCNNによる分類精度は71.7%と前年度よりやや向上したが、臨床で使用するには依然不十分と考えられた。昨年度は症例数を増加させて検討を行ったが十分な精度とは言えず、今後は転移学習を利用して認識精度の向上を試みる必要があると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は202例まで症例数を増加させて検討を行ったが臨床で使用するには精度が不十分である。
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今後の研究の推進方策 |
転移学習を利用した認識精度の向上が必要と考える。
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