研究課題/領域番号 |
20K08104
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
前田 正幸 三重大学, 医学部, 寄附講座教授 (70219278)
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研究分担者 |
中山 良平 立命館大学, 理工学部, 教授 (20402688)
伊井 裕一郎 三重大学, 医学系研究科, 寄附講座教授 (40362347)
海野 真記 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (30649059)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 脳小血管病 / 血管周囲腔 / 定量化 / ソフトウェア / 磁気共鳴画像 / MRI / segmentation / deep learning / 3次元脳MRI / 計測ソフトウェア / 認知機能 |
研究開始時の研究の概要 |
脳小血管病は血管性認知症の中核となる病態である。近年の研究から、脳小血管病において高頻度に認められるMRI 画像マーカー(白質病変、微小出血、ラクナ、皮質微小梗塞、血管周囲腔)が確立してきた。これらの画像マーカーは、認知機能と相関することが報告されているが、血管周囲腔に関してはいまだ定性的な評価の域を超えていない。本研究の目的は、独自に開発した高解像3次元 脳MRI と血管周囲腔容積の解析ソフトウェアを用いることにより、血管周囲腔の画像マーカーとしての定量化を確立することである。新しく開発した方法が、脳小血管病による認知症の診断において、高い診断精度を有するかを検討する。
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研究成果の概要 |
脳小血管病の患者において、拡張した脳血管周囲腔と認知機能低下は相関する。本研究の目的は高解像3次元脳MRIと独自に開発した定量解析ソフトウェアを使い、大脳全体の血管周囲腔を3次元的に抽出し、その容積を測定し評価する方法を開発することである。 高解像3次元脳MRIの画像において、大脳全体の血管周囲腔の容積を計測するための定量解析ソフトウェアの開発を行った。ソフトウェアの概要は、決定した閾値により血管周囲腔候補を分割し、血管周囲腔分割画像を生成、最終的に血管周囲腔の容積を得る。 脳小血管病症例の検討では、血管周囲腔の容積を短時間で計測し、信頼性の高い方法として臨床で使えることが証明された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳小血管病における認知機能の画像マーカーの一つに拡大した血管周囲腔がある。拡大した血管周囲腔は、技術的に定量評価が難しい画像マーカーである。この容積を簡便で正確に計測するソフトウェアの開発を成し遂げたことの学術的な意義は高い。脳小血管病の一つである脳アミロイド血管症は、アルツハイマー病と合併する頻度が極めて高い。最近、本邦でアルツハイマー病の疾患修飾薬が認可されており、その適応基準に脳小血管病の画像マーカーが重視されている。拡大した血管周囲腔の定量評価を可能とした本研究は、今後アルツハイマー病の疾患修飾薬適応にも影響を与える可能性がある。
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