研究課題/領域番号 |
20K08125
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
清治 和将 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (50400247)
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研究分担者 |
高瀬 圭 東北大学, 医学系研究科, 教授 (60361094)
森本 玲 東北大学, 大学病院, 准教授 (30547394)
小野 美澄 東北大学, 大学病院, 助教 (70734218)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | インターベンショナルラジオロジー / 放射線 / カテーテル / 副腎静脈サンプリング / 原発性アルドステロン症 / 副腎 / 血管 |
研究開始時の研究の概要 |
高血圧症のおよそ10%を占める原発性アルドステロン症の最大の原因である副腎腺腫(副腎の良性腫瘍)を、できるだけ体に負担が少ない方法で治療するためには、副腎のどこからアルドステロンが過剰に分泌されているかを確認する必要がある。そのために副腎内の細い静脈(直径0.6 mm以下)に微細なカテーテルを挿入して血液を採取することが必須であるが、この採血は手技的に難しく、一般に普及していない。この手技が少しでも容易に行えるようにするため、本研究では給血を行う蚊の口針構造をカテーテル先端形状に応用して新しいカテーテルの開発を目指す。さらに蚊の給血機構を参考にして、より効率的な採血の方法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
原発性アルドステロン症での選択的副腎静脈サンプリングにおいて副腎静脈の各支脈からの採血は時に困難である。蚊の口針構造をカテーテル先端形状に応用し、蚊の吸血機構を副腎静脈からの吸引採血に応用することで、副腎静脈の各支脈からの採血を容易かつ可能にする最適なデバイス(マイクロカテーテル)の開発を目的として研究を行った。カテーテル先端形状のデザインを考案し、試作品を作成した。さらに、ヒトの3次元血管モデル(血管内シミュレーター)の開発やワークステーションを用いた副腎静脈のシミュレーション環境を構築することにより、試作したカテーテルの性能について解析・評価を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
原発性アルドステロン症(PA)の主たる要因であるアルドステロン産生性副腎腺腫は良性腫瘍であることから、できるだけ低侵襲な治療が望ましい。そのためには正確な局在診断が必須であり、副腎静脈の支脈からの正確な採血が不可欠である。しかし、支脈採血は支脈へのカテーテル挿入困難、血液吸引不良、吸引途中での血液凝固などの手技的困難を伴う。本研究では、蚊の口針をカテーテルの先端形状に応用し、蚊の吸血機構をカテーテでの吸引採血に応用することで、これらの手技的困難を軽減できる可能性が示唆された。実臨床で使用可能なカテーテルの開発が必要であるが、本研究は今後の副腎支脈採血の普及に向け一助になると思われる。
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