研究課題/領域番号 |
20K08138
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
奥田 花江 香川大学, 医学部, 助教 (10437692)
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研究分担者 |
山本 由佳 香川大学, 医学部, 准教授 (30335872)
西山 佳宏 香川大学, 医学部, 教授 (50263900)
大島 稔 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (60624830)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | PET / 分子イメージング / 膵癌 / 治療効果判定 / FLT / FDG / テクスチャ解析 |
研究開始時の研究の概要 |
私共は腫瘍組織の増殖能に着目し、PETでその評価が行える18F-FLTを様々な腫瘍の病態評価に応用してきた。画像解析法の進歩として腫瘍内部の特徴量といった性状を数値化できるテクスチャ解析が近年注目され、新たなバイオマーカー算出が可能である。本研究の目的は、膵癌のPET検査で腫瘍増殖能の病態評価を行い、テクスチャ解析から求められる内部性状評価を追加することで、病理学的・臨床的判断の向上が得られる事を明らかにする。膵癌の予後層別化などの精度向上に繋がることが期待される。
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研究実績の概要 |
切除可能境界膵癌では術前補助療法が切除率を向上し予後改善につながる可能性があるとされ、当院でも多くの症例で補助療法を実施している。しかし、術前補助療法を行ってもその効果がある症例と乏しい症例を経験し、予後推定などさらなる精度向上が求められる。18F-FLT(FLT) PET検査では腫瘍組織の増殖能の評価が可能である。膵癌のPET検査で腫瘍増殖能の病態評価を行い、糖代謝の評価が行える18F-FDG (FDG) PET検査と比較検討することで、病理学的・臨床的判断の向上が得られる事を明らかにする。 今年度はFLT PETで膵癌の術前補助化学放射線療法の効果予測を検討した。対象は膵癌で術前補助化学放射線療法の前後にFLT PET/CTを施行した19例である。原発巣のSUVmax、metabolic tumor volume (MTV)、total lesion proliferation (TLP)を測定し、治療前後PET指標より変化率も算出した。膵癌取扱い規約に基づいて効果判定をnon-responder (NR)群(grade 1aと1b)とresponder (R)群(grade 2以上)に分けた。結果はNR群が10例、R群が9例であった。治療前、治療後のPET指標はいずれも二群間で有意差はみられなかった。治療前後のPET指標を組み合わせたSUVmax変化率(p=0.028)、MTV変化率(p=0.035)、TLP変化率(p=0.028)はいずれもR群の方がNR群よりも高値であった。結論として、術前補助化学放射線療法前後のFLT PET指標を組み合わせることによりある程度の効果予測が可能であった。
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