研究課題/領域番号 |
20K08139
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
萩森 政頼 武庫川女子大学, 薬学部, 教授 (40446125)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | MRIプローブ / 19-F / 卵巣癌 / フルオラス相互作用 / ナノキャリア |
研究開始時の研究の概要 |
卵巣癌は化学療法剤への感受性が高い癌ですが、初期の自覚症状が乏しく、また有効な早期診断法が確立されていないことから発見が遅れ治療を困難にしています。そこで、卵巣癌の早期診断を可能にする薬剤として機能性MRI造影剤の開発を行うこと計画しました。しかし、この目的を実現するには生体安定性の高いMRI造影剤を癌の近傍や内部に集積させ生体内動態・分布特異性を厳密に制御することが必要です。本研究では、フッ素基が示す高いMRIシグナルとフッ素基同士のフルオラス相互作用を基軸とする卵巣癌標的ナノキャリア型19F-MRIプローブの開発行い、卵巣癌の早期検出・質的診断プローブとしての有用性を実証します。
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研究成果の概要 |
本研究では、卵巣癌の早期診断薬剤開発を目的に、フッ素基が示す高いMRIシグナルとフッ素基同士のフルオラス相互作用を基軸とするフッ素化脂質分子鎖を構築し、高標的性かつ高安全性を示す卵巣癌標的ナノキャリア型19F-MRIプローブの開発を目指した。フッ素数の異なる脂質分子を合成し、フッ素を17個有する化合物において安定な単分子膜を形成すること、内部に超音波造影ガスを封入した粒子においても安定性が向上することがわかった。卵巣癌特異的なリガンド分子を組み込んだフッ素化脂質分子鎖の開発にも成功したことから、今後、粒子を製剤化し細胞および動物実験により卵巣癌の19F-MRIプローブとしての有用性を評価する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
卵巣癌は化学療法剤への感受性が高い癌であるが、初期の自覚症状が乏しく、有効な早期診断法は確立されていない。そこで、本研究では、卵巣癌の早期診断薬剤の開発を目指して、フッ素基による高いMRIシグナルとフッ素基同士のフルオラス相互作用よる高い安定性を実現する卵巣癌標的ナノキャリア型19F-MRIプローブの開発研究を行った。研究期間内において、卵巣癌の腫瘍マーカーであるCA125を標的とする高度フッ素化脂質分子の合成に成功し、フルオラス相互作用により安定な単分子膜を形成できることが明らかとなった。今後、19F-MRIプローブとしての製剤化を行い、動物実験等により有用性を明らかにする。
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