研究課題/領域番号 |
20K08141
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
西尾福 英之 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (80458041)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | Interventional radiology / 分子イメージング / 肝腫瘍モデル / 抗VEGF薬 / hypoxia / ナノドラッグデリバリーシステム / 肝転移モデル / ナノテクノロジー |
研究開始時の研究の概要 |
がんに対するIVR治療は、最先端の画像技術を駆使した超選択的で 低侵襲な治療法である。一方、ナノDDSは、既存の抗がん 剤を DDS 化し従来の抗がん剤の効果を高めることができ、がん細胞に特異的・選択的に発 現することで副作用を低減できる特徴を持っている。本研究の目的は、ナノDDSの効果発現とがんのhypoxiaとの関連性について解明し、ナノDDSの持つ特異性とIVR治療の持つ低侵襲技術を融合させた超選択的かつ腫瘍病変すべてを標的にできる新規IVR治療の臨床応用に向けた開発を行うことである。
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研究成果の概要 |
肝細胞癌ラットモデルを用いて抗VEGF薬の投与による腫瘍内の異常血管構築とVEGF濃度との関係について検討を行った。異常血管構築については、病理標本を作製し、現在評価中である。超音波のエラストグラフィー技術を応用し、腫瘍内の硬度と間質圧の変化を確認した。 今回の検討では、抗VEGF薬の濃度を一定として、投薬期間により腫瘍の硬度変化が生じるかを調査した。濃度一定の場合、投与期間4日目前後で硬度に有意な差が生じた。今後は、腫瘍内におけるFGFRの活性化などについても調査をしていく計画である。 また、現在、抗VEGF薬の投与量と期間を調整して、動脈塞栓術への影響についても検討を始めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで培った小動物への腫瘍モデル作成、薬物療法と画像診断機器を応用したイメージング技術を融合できたことは今回の成果の一つである。また、IVR治療をこれらの背景に適応させることで、新規IVR治療の開発につながると考える。現在は、動物レベルではあるが、IVR治療の有効性について組織学的病理学的に評価しており、それらを示すことができれば、ヒトへの安全性評価につながると予想される。
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