研究課題/領域番号 |
20K08171
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
大石 智洋 川崎医科大学, 医学部, 教授 (80612770)
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研究分担者 |
井上 智貴 川崎医科大学, 医学部, 助教 (50858438)
川野 光興 中国学園大学, 公私立大学の部局等, 准教授(移行) (00455338)
見理 剛 国立感染症研究所, 細菌第二部, 部長 (80270643)
尾内 一信 川崎医科大学, 医学部, 教授 (80351899)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | マイコプラズマ / 薬剤感受性 / マクロライド耐性 / PA抗体 / 小児 / マクロライド / 薬剤耐性 |
研究開始時の研究の概要 |
普遍的な疾患であるマイコプラズマ肺炎の起因菌である Mycoplasma pneumoniae(MP)において、治療薬のマクロライド系薬に対する耐性菌の増加が懸念されている。そこで、その要因について、以下3点を解明したい。 ①マクロライド系薬耐性MPのうちA2063G変異株は他の変異株より増殖しやすいこと ②MPでは遺伝子タイプ(p1type)によりマクロライド系薬に対する耐性誘導が違うこと ③MPにおけるキノロン系薬やテトラサイクリン系薬に対する耐性遺伝子保有株の存在
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研究実績の概要 |
これまで継続してきた、M.pneuomoniaeの全国調査を継続した。しかしながら、COVID-19流行による感染対策強化の影響か、全国的にM.pneuomoniaeの流行は見られず、本研究でも小児呼吸器感染症症例に広くM.pneuomoniaeの検査を施行したが、全149例中、陽性例は0例であった。 したがって、PCR陰性であるが、実際は近々の感染者がないか、そして、小児のM.pneuomoniaeに対する免疫状況を調査すべく、マイコプラズマPA(Particle Agglutination)抗体につき、形72名を対象に検討した。しかし、陽性検体(PA抗体価320倍以上)はなく、血清学的にも近々のM.pneuomoniaeの感染症は存在していないと考えられた。 この間、本年は、2017~2020年までのM.pneuomoniaeに対する各種抗菌薬の薬剤感受性データをまとめ、論文投稿し、アクセプトされ掲載された(Recent Trend of Antimicrobial Susceptibility among Mycoplasma pneumoniae Isolated from Japanese Children. Oishi T, et al. Microorganisms. 2022 Dec 8;10(12):2428)また、近年のM.pneuomoniae感染症の特徴につき総説としてまとめ投稿し、こちらもアクセプトされ掲載された(Recent Trends in the Epidemiology, Diagnosis, and Treatment of Macrolide-Resistant Mycoplasma pneumoniae. Oishi T, et al. J Clin Med. 2022 Mar 24;11(7):1782.)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上記の通り、特に2022年はM.pneuomoniae感染症の発生が全国的に皆無であったため、疫学的な検討が滞ってしまっている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は免疫学的な評価として、PA抗体のみならず、ELISA-IgG抗体や、新たに開発された血清脂質抗原を用いた抗体法を用い、呼吸器検体を用いたPCR以外の診断法としての利用のみならず、一度流行がなくなった状況下でのM.pneuomoniae感染症の免疫状態の把握を行っていきたい。
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