研究課題/領域番号 |
20K08173
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
楠原 浩一 産業医科大学, 医学部, 教授 (20243941)
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研究分担者 |
保科 隆之 産業医科大学, 医学部, 准教授 (30398078)
小川 将人 産業医科大学, 医学部, 非常勤医師 (80566414)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | PFAPA症候群 / 咽頭 / 次世代シーケンサー / クローンライブラリー / 自己炎症性疾患 / 16S ribosomal RNA / 細菌叢 / 網羅的 / PFPA症候群 / 次世代シークエンサー / 常在細菌叢 / クローンライブラリー法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、PFAPA症候患者の発熱発作時と発作間欠期、正常対照、疾患対照の咽頭常在細菌叢をクローンライブラリー法および次世代シーケンサーを用いた16S ribosomal RNA遺伝子の解析によって比較検討し、本症患者に特徴的な咽頭常在細菌叢のパターンを同定し、本症の発症と常在細菌叢との関わりを明らかにするとともに、発熱発作のトリガーとなっている菌種、菌属または細菌叢パターンを同定する。これにより本症の病因と病態の解明が進み、その知見をもとにprobioticsなどの本症の新しい治療戦略の開発につながることが期待される。
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研究成果の概要 |
PFAPA症候群患者から採取した咽頭ぬぐい液について16S ribosomal RNA遺伝子を標的とした網羅的細菌叢解析を行った。クローンライブラリー法では、発熱発作時においてはStreptococcus属が最優占菌種となる割合が発作間欠期よりも低かったが、シメチジン内服群では発熱発作時におけるその割合が上昇していた。次世代シーケンサーでは、Simpson Indexは、発熱発作時と発作間欠期、発熱発作時におけるシメチジン内服なしとありで有意差を認めなかった。LEfSe法による解析では、発熱発作時より発作間欠期で、シメチジン内服なし群よりあり群で、それぞれ特定の属が有意に高頻度で検出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PFAPA症候群患者の咽頭細菌叢を発熱発作時と発作間欠期及びシメチジン内服の有無で比較し、細菌叢の多様度には違いがないがStreptococcus属が最優占菌種となる割合が異なること、発作間欠期全体、シメチジン内服例発熱発作時および発熱間欠期のそれぞれにおいて特定の細菌属が有意に高頻度で検出されることが明らかになった。これらの結果は、Streptococcus属の優占度と発熱発作との関連及びシメチジン内服による細菌叢の変化を示唆しており、本症における発熱発作の発生やそのシメチジンによる予防の機序解明につながると考えられる。
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