研究課題
基盤研究(C)
現在開発中のシステムは、「乾燥濾紙血検体をパンチして得た濾紙をそのままPCRチューブに入れて、通常のPCR法で事前増幅を行う」段階と、「そのPCR産物中にSMN1遺伝子が存在しているかどうかを、SMN1遺伝子を特異的に増幅するリアルタイムmCOP-PCR法を用いて確認する」の2つのプロセスからなる。このSMAスクリーニング・システムを完成させ、実際の臨床に応用し、家系内に患者を持つハイリスク家族を対象とするSMAスクリーニングと、一般人口集団の新生児を対象とするSMAスクリーニングを実施する。
脊髄性筋萎縮症(SMA)は、日本で非常に高い頻度で発生する遺伝性の運動ニューロン疾患である。本研究の目的は、乾燥濾紙血液を用いたSMAの診断検査システムを構築し、SMAの新生児スクリーニングに応用することである。本研究で以下の成果が得られた。 (1)研究者らは、乾燥濾紙血検体を用いたSMN1遺伝子欠失スクリーニング法を開発した。 (2) 研究者らは、SMN1遺伝子内変異検出法を開発した。(3)研究者らは、SMA新生児スクリーニング検査における偽陽性の原因を解明し、新生児疾患の治療に使用されるヘパリンに関連していることを見出した。
脊髄性筋萎縮症(spinal muscular atrophy: SMA)は、全身の筋萎縮と筋力低下を主症状とする遺伝性運動ニューロン病である。発生頻度は1~2万出生に1人と高く、保因者頻度は50~7人あたり1人と予測されている。1995年に染色体5q13領域のSMN1遺伝子が疾患遺伝子であることが報告され、その後の研究でSMN1遺伝子の近傍に存在するSMN2遺伝子が重症度を規定する遺伝子であることが明らかになった。最近、有効な治療薬が開発されて、しかも早期治療が有効であることが明らかになった。SMAは、臨床症状だけで診断するのが困難である。早期診断のシステム構築が喫緊の課題となった。
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