研究課題/領域番号 |
20K08226
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
和田 泰三 金沢大学, 医学系, 教授 (30313646)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | IL-18 / 炎症性疾患 / 血球貪食症候群 / サイトカイン / 炎症 / インターロイキン-18 / 原発性免疫不全症 / 自己炎症性疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、血中IL-18異常高値と血球貪食症候群を特徴とする疾患群の病態解明とIL-18を標的とした治療法の開発を目的とする。IL-18は、インフラマゾーム活性化に伴い分泌される炎症性サイトカインである。IL-18は様々な炎症性疾患で上昇するが、全身型若年性特発性関節炎では著しい高値を示し、血球貪食症候群(マクロファージ活性化症候群)を合併することが知られている。最近我々は、XIAP欠損症が同様の異常を示すことを報告した。単一遺伝子病であるXIAP欠損症等をモデルに、IL-18異常産生の産生源の同定や機序の解明、血球貪食症候群合併との関連性等を検討する。
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研究成果の概要 |
IL-18は、インフラマゾーム活性化に伴い分泌される炎症性サイトカインである。本研究では、血中IL-18の異常高値や反復性の血球貪食症候群を特徴とする疾患群の同定、病態の解明等を目的とした。家族性地中海熱では、MEFV遺伝子のexon10変異に加えてexon2バリアントを有する場合、典型的な症状を示し、血中IL-18も有意に高値となることが判明した。小児多系統炎症性症候群では、IL-18の上昇は全身型若年性特発性関節炎に比較すると低いものの、川崎病に比べると有意に高値を示すことが判明した。本研究により、血中IL-18が様々な炎症性疾患において臨床上の重要な指標になることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、さまざまな炎症性疾患において血中IL-18の異常高値が臨床症状とどのように結びついているかが明らかになった。血中IL-18値は、一般血液検査では捉えきれない病態を反映し、血球貪食症候群の発症を予測できる可能性があり、これらの疾患の診療において重要な指標となると考えられる。他のサイトカイン等を組み合わせることで病態評価の質がより向上するものと考えられる。今後、IL-18異常産生の産生源の同定や機序の解明がさらに進むことにより、血中IL-18の異常高値を特徴とする疾患群において、IL-18を標的とした治療が開発されることが期待される。
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