研究課題/領域番号 |
20K08228
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
城所 博之 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (20647466)
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研究分担者 |
多賀 厳太郎 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (00272477)
夏目 淳 名古屋大学, 医学系研究科, 特任教授 (60422771)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | サブプレート / 早産児 / 脳波 / デルタブラッシュ / 近赤外分光法 / 安静時ネットワーク / 自発的活動 / 睡眠ステート / サブプレートニューロン / サブプレート・ニューロン |
研究開始時の研究の概要 |
サブプレート・ニューロンは、発達期の脳皮質の形成や脳内ネットワークの構築に重要な役割を果たす。ヒト早産児に高率に認める発達障害の病態にも、サブプレート・ニューロンの障害が大きく関与すると考えるが、ヒトでは未解明である。動物実験を通じて、ヒト早産児脳波に見られるブラッシュがサブプレート・ニューロンの活動を反映することが示された。本研究では、1) 脳波に機能的近赤外分光法(fNIRS)を同時記録することでサブプレート・ニューロンの脳局所血流動態を明らかにする。さらに、2) サブプレート・ニューロンの活動が、生後18か月の神経発達や脳皮質構造や脳内ネットワークに及ぼす効果を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、ヒト早産児を対象に、1)脳波と機能的近赤外分光法(fNIRS)の同時記録を多チャンネルで行い、サブプレート・ニューロンの神経活動に応答する脳血流反応を明らかにすることである。さらに、2)サブプレート・ニューロンの活動動態が、将来の脳構造や脳機能、神経ネットワーク形成に及ぼす影響を明らかにすることである。本研究は、げっ歯類の実験から導かれた仮説である「サブプレート・ニューロンが胎生期の脳発達や神経ネットワーク構築に重要な役割を果たす」ことをヒトで実証する意義がある。 令和4年度は、令和3年度に引き続き、名古屋大学医学部附属病院における在胎22~32週の早産児で、研究参加に同意が得られた早産児20例に対し、安静睡眠時に約60分の脳波-fNIRS同時記録をNICU内あるいは当院の脳波室で施行した。記録は修正30週~44週までの期間に反復して行い、各症例で1~4記録(合計56記録)を行った。得られた脳波データを用い、睡眠覚醒あるいは動睡眠と静睡眠の各ステート分類を行い、NIRSデータとの関係を検討した。症例を増やし検討しても動睡眠では静睡眠と比較し、NIRSが捉える安静時ネットワークのチャネル間同期性が高値となることが確認された。このことは、安静時ネットワークが睡眠ステージで異なる可能性をより強固に結論づける成果となった。また、脳波に認めるデルタブラッシュに対応するNIRS情報との関係を検討し、サブプレートニューロンの神経活動に応答する脳血流反応が観察され始めている。次年度に向けて、さらに検討症例を増やし、サブプレート・ニューロンの神経活動動態を明らかにする予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
デルタブラッシュを正確に同定するアルゴリズムの開発が遅れたため、デルタブラッシュに対応する血流応答の様式を検討することが遅れたためである。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は、早産児脳波からデルタブラッシュを検出するアルゴリズムのブラッシュアップを進める。早産児に対する脳波-機能的NIRSの記録は令和5年度も引き続き行い、データを収集する。 また、修正18か月に当院発達外来で神経学的評価及び行動発達評価の収集を行う。小児神経専門医が包括的な神経学的評価を行う。発達検査は、臨床心理士がBayleyⅢ発達評価とM-chatを含む自閉症スクリーニングを行う。 最終的に得られた結果から、研究の総括を行う。
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