研究課題/領域番号 |
20K08247
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所) |
研究代表者 |
柴崎 淳 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所), 臨床研究所, 医長 (30540471)
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研究分担者 |
富安 もよこ 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 分子イメージング診断治療研究部, 主幹研究員 (10443079)
相田 典子 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所), 臨床研究所, 部長 (20586292)
丹羽 徹 東海大学, 医学部, 教授 (60315801)
森崎 菜穂 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 社会医学研究部, 部長 (90721796)
オーレリー ピエバーシュ 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 社会医学研究部, (非)研究員 (50837606)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 脳MRI / 脳MRS / 新生児脳症 / 発達予後 / MRI / 拡散強調画像 / MRスペクトロスコピー / MRS / 低酸素性虚血性脳症 / 新生児仮死 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、脳MRIの拡散強調画像で得られるapparent diffusion coefficient value (ADC値)とMRスペクトロスコピーで得られる脳内代謝物濃度の絶対値を、新生児の低酸素性虚血性脳症(HIE)の定量的な予後予測マーカーとして確立することである。新生児HIEの早期予後予測マーカーの確立は新生児HIEの適切な診療だけでなく新しい脳保護療法の開発にも寄与する。新生児HIEを対象にADC値と脳内代謝物濃度を新生児期に2回測定し、生後18ヶ月、3歳、6歳の発達予後の予後予測について検討し、幼児期早期だけでなく就学期の予後の予測マーカーとしての意義を明らかにする。
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研究実績の概要 |
現在までの我々の研究により、新生児低酸素性虚血性脳症に対する2歳での発達予後予測に新生児期のMRIおよびMRSによる定量的評価が有用であることが明らかになった(Shibasaki J, et al. Comparison of Predictive Values of Magnetic Resonance Biomarkers Based on Scan Timing in Neonatal Encephalopathy Following Therapeutic Hypothermia. J Pediatr. 2021;239:101-109.e4. ; Shibasaki J, et al. Changes in Brain Metabolite Concentrations after Neonatal Hypoxic-ischemic Encephalopathy, Radiology, 2018, 288(3),840-8)。 2022年度に実施したデータ収集により、対象症例である新生児低酸素性虚血性脳症の新生児期のMRIおよびMRSデータと6歳前後の発達予後について合計約100例の詳細なデータを取得することができた。 そのため、今後は、本研究の主要な目的である、長期の発達予後と新生児期の脳MRIおよび脳MRSのデータとの関連を検討する予定である。その他にも軽症脳症と中等症以上脳症における脳MRIとMRSの予後予測能についての比較検討を行っていく予定である。本研究により、脳MRIとMRSの定量的な評価に基づく長期的な予後予測性が明らかになることで、新生児低酸素性虚血性脳症に対する脳MRI/MRSの定量的評価の臨床的な意義が明らかになる。さらに今後の研究により全国の施設で利用が可能な標準的な予後予測方法の確立につながる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
順調にデータ取得が進み、2022年度に実施したデータ収集により、対象症例である新生児低酸素性虚血性脳症の新生児期のMRI/MRSデータと6歳前後の発達予後について合計約100例の詳細なデータを取得することができた。そのため、今後は、本研究の主要な目的である、長期の発達予後と新生児期の脳MRIおよび脳MRSのデータとの関連を検討する予定である。その他にも軽症脳症と中等症以上脳症における脳MRI/MRSの予後予測能についての比較検討を行っていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今回のデータを元に単施設だけでなく、多施設での同じ脳MRI/MRS検査により、同様に有用な予後予測性が得られるかを検討し、全国の施設で利用な可能な標準的な予後予測方法の確立を目指す。
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