研究課題/領域番号 |
20K08257
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
竹谷 健 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (30359880)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 間葉系幹細胞 / タウリン / 低ホスファターゼ症 / メタボローム解析 / stemness / メタボローム |
研究開始時の研究の概要 |
先天性骨系統疾患は有効な治療法が存在しないか、効果が限定的であるため、根治療法の確立が不可欠である。本研究では、骨・軟骨を再生する間葉系幹細胞(MSC)のstemnessに影響を及ぼす代謝経路を明らかにすることによって、stemnessの高いMSCを作成する方法を確立すること、先天性骨系統疾患のstemnessが低下したMSCの代謝経路を修復することで骨再生を回復させることを目的としている。本研究成果により先天性骨系統疾患に対するMSC移植が根治療法となりうる可能性が高くなる。また、代謝産物を生体内に投与して骨再生が可能となれば、先天性骨系統疾患だけでなく骨粗鬆症への治療へも応用できる。
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研究成果の概要 |
間葉系幹細胞(MSC)の代謝経路の多様性がMSCのstemnessに影響するか検討した。まず、stemnessを高、中、低の3群に分けたMSCを用いて行なったメタボローム解析を調べたところ、3群がそれぞれ共通の代謝プロファイルを形成しており、遺伝子発現解析結果を組み合わせた結果、TCAサイクルに関与する特定のアミノ酸が優位に変化することが同定された。次に、先天性骨系統疾患である低ホスファターゼ症(HPP)のMSCのメタボローム解析を行ったところ、タウリンが低下していることが明らかとなった。タウリンを付加したところ、自己複製能および脂肪分化能が促進された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究において、正常な間葉系幹細胞だけでなく、骨系統疾患の1つである低ホスファターゼ症の間葉系幹細胞において、代謝プロファイルの違いから幹細胞としてのstemnessに関与する代謝産物を同定できたことは、先天性骨系統疾患だけでなく健常人が加齢により生じる疾患(骨粗鬆症など)に対する代謝産物を用いた治療が期待される結果を示すことができた。
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