研究課題
基盤研究(C)
チェルノブイリ原発事故後、先天性奇形は増加したとする論文もあるが、放射線被曝との関係は明らかではなく、福島原発事故後の県民健康管理調査では、他の地域と比較して、先天性奇形の発生率に差はないとされた。しかし申請者らが全国規模の手術データで解析したところ、先天性奇形である停留精巣、複雑心奇形ともに発生率が10%以上急増していた。健康なヒトの臓器は使用できないが、野生イノシシであれば全国で駆除されており、健康な個体のデータを統計モデルに組み込むことが出来る。本研究では高度な統計解析を通じて、生活環境の放射能汚染度と先天性奇形やガンの発生との関係を推定すること、さらに予防医学に寄与ことを目指す。