研究課題/領域番号 |
20K08263
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
西田 眞佐志 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員教授 (50275202)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 腎線維化 / エリスロポエチン / マクロファージ / 片側尿管結紮 / M1マクロファージ / M2マクロファージ |
研究開始時の研究の概要 |
腎線維化の進展過程におけるエリスロポエチン(Epo)シグナルのマクロファージを介する作用について明らかにするため、マウス片側尿管結紮(UUO)による腎線維化モデルを用いた、in vivoにおけるEpoの腎線維化および間質マクロファージ浸潤などへの影響の検討(UUO早期および後期における検討)、マウス腹腔内マクロファージを用いたin vitroにおけるEpoのマクロファージ機能に及ぼす影響の検討などを行う。これによりEpoを用いた腎不全進展抑制治療の可能性につき検討する。
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研究成果の概要 |
本研究ではマウスを用い片側尿管結紮により腎線維化を誘導し、腎線維化の出現後に造血ホルモンであるエリスロポエチン(EPO)を投与した場合にも腎線維化の進行が抑制されることを示した。同時にコラーゲンを産生する筋線維芽細胞の減少と遺伝子レベルでⅠ型コラーゲンの産生抑制がみられた。腎障害の早期より腎間質にマクロファージの浸潤がみられ、腎線維化の進展に重要な役割を演じていると考えられるが、EPO投与により間質浸潤マクロファージの極性に変化が認められ、腎線維化抑制効果に関与している可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腎線維化は、末期腎不全に至る進行性の腎障害において共通にみられる病理組織像であるが、腎線維化に対する有効な治療法は未だ確立されていない。慢性腎臓病(CKD)は成人の8人に1人が罹患する国民病で、末期腎不全への進行は透析医療費の増大を招くだけでなく、CKD患者では脳心血管病の併発も多く、CKDに対し適切な治療介入を行うことは極めて重要な課題である。一方、エリスロポエチン(EPO)の腎保護作用が報告されているが、その詳細は未だ不明であり、本研究はEPOの作用が間質浸潤マクロファージを介する可能性およびEPOが進行性の腎機能障害に対する有効な治療法となり得る可能性を示した点で意義深いものである。
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