研究課題/領域番号 |
20K08289
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 産業医科大学 (2022-2023) 山口大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
藤澤 浩一 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (00448284)
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研究分担者 |
高見 太郎 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60511251)
松本 俊彦 山口大学, 大学院医学系研究科, 講師 (70634723)
山本 直樹 山口大学, 教育・学生支援機構, 教授 (90448283)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | がん / 鉄代謝 / 鉄キレート剤 / 鉄 / キレート / 細胞 / 癌 / 鉄キレート / 代謝 / ミトコンドリア / アデニル酸キナーゼ |
研究開始時の研究の概要 |
DFO耐性株を作製し、DFOに対する耐性機構の解明をメタボローム解析と遺伝子発現解析中心に行う。得られた情報より耐性に関わるターゲットを同定し、in vitroおよび in vivoで併用効果確認を行う。さらに有効血中濃度維持時間の短いDFOの効果を上げるために徐放剤とミトコンドリアターゲティングを検討する。DFO投与により強制的に代謝をモディファイすることで併用効果を上げる治療法は今後の新たな癌化学療法に有益なものになると考えられる。
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研究成果の概要 |
鉄は生体に必要な微量元素であり、鉄キレート剤は癌に対する新たな治療ストラテジーとして注目されている。鉄キレート剤投与によっておこる代謝変化を解析するとともに耐性株における耐性メカニズムを解析することで新たに鉄キレート剤との併用効果のある薬剤の同定を行った。HeLa細胞では乳酸の排出を阻害する乳酸排泄抑制剤が併用効果を持つことが認められた。肝癌細胞株ではグルタミン酸のTCA回路への流入を防ぐグルタミナーゼ阻害薬を投与すると併用効果を認められた。さらにDFO投与により亢進するオートファジーをクロロキンで阻害することでより効率よく癌細胞の増殖を抑制した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに鉄キレート剤を用いた併用療法について報告されている。しかし既存の抗がん剤との併用が主なものであり、鉄キレート剤の代謝変化を利用した併用療法についての報告はない。本研究では鉄キレート剤耐性株の代謝変化をメタボローム解析で詳細に解析することでターゲットを絞り新規併用療法を開発するものであり、新しいアプローチである。本研究で得られた成果は、今後の新たな癌化学療法に有益なものになると考えられる。
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