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口腔・腸内細菌と濾胞性ヘルパーT細胞を標的とした自己免疫性肝炎の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K08290
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分53010:消化器内科学関連
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

阿部 和道  福島県立医科大学, 医学部, 講師 (30468128)

研究分担者 高橋 敦史  福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (40404868)
林 学  福島県立医科大学, 医学部, 助教 (80745787)
大平 弘正  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (90274951)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード自己免疫性肝炎 / 腸内細菌 / Veillonella dispar / Tfh細胞 / 腸内細菌叢 / 口腔・腸内細菌叢 / 濾胞性ヘルパーT細胞 / Veillonella / 口腔・腸内細菌
研究開始時の研究の概要

腸内から検出される口腔細菌による全身疾患への影響に大きな注目が集まっています. また, 濾胞性ヘルパーT (Tfh)細胞の機能低下が腸内細菌叢の異常や免疫系の過剰な活性化を引き起こすことが明らかとなっています. 我々は, 自己免疫性肝炎(autoimmune hepatitis; AIH)患者に口腔細菌叢異常を認め, 腸内細菌叢と関連すること, AIHの病態にTfh細胞が関与することを報告しています. 口腔-腸管連関を介したAIH発症や肝炎悪化が想定されますが, 口腔細菌の直接的な影響は不明です. 本研究の目的は, AIH患者の唾液や口腔細菌がAIHの病態におよぼす影響を明らかにすることです.

研究実績の概要

【目的】口腔・腸内細菌叢異常(dysbiosis)は, 自己免疫性肝炎(AIH)患者の病態と関連していることが注目されている. 今回我々は, AIH患者における口腔細菌の組成変化やその予測機能を評価し, 増加する口腔細菌がAIHの病態と関連するか実験的AIHマウスモデルを用いて検討した【方法】AIH患者18名と健常者(HC)12名の口腔細菌叢について16SリボソームRNA遺伝子を用いたメタゲノム解析を行なった. さらに, PICRUSt2を用いて予測された機能的遺伝子の違いをKyoto Encyclopedia of Genes and Genomes(KEGG)のオルソログを参考に精査した. 次に, ヒトAIHと関連が報告されている口腔細菌Veillonella disparをAIHマウスモデル(S-100 model)に経口投与し, 肝機能や肝組織の変化を評価した【結果】αおよびβ多様性解析の結果, AIH患者の種の豊富さ(Richness)はHCより高く(Chao 1, p<0.05), 2群間で大きく構成が異なっていた(p<0.05). 細菌の相対変化量を比較した結果, HCと比較してAIH患者ではVeillonella属を含む5種類,Veillonella dispar種が有意に増加していた. さらに, 予測された機能的遺伝子は, HCと比較してエンド-1,4-β-キシラナーゼはAIH患者で発現亢進していたが, アミノ酸N-アセチルトランスフェラーゼ等,7つの遺伝子 は減少していた. S-100 modelでは, Veillonella dispar経口投与群は, 非投与群と比較して, ALTが有意に上昇し, 肝組織で炎症細胞浸潤, Sirius red染色による肝線維化進行を認めた. 現在, 腸管バリアや腸内細菌叢, サイトカインの評価を継続して行なっている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

AIHマウスモデルが予定する肝炎所見を呈していなかったが、繰り返し行うことでAIHモデルが確立した。しかし、菌をマウスに投与する感染実験であるため、動物実験室の管理調整に時間がかかるため、予定より遅れている。

今後の研究の推進方策

AIHマウスモデルにFITC-dextranやを用いて腸管透過性を評価する.AIHマウスモデルから腸管, 肝臓を摘出し, フローサイトメトリーや免疫染色、PCRでTfh細胞の数や浸潤程度, 機能を解析する.

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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