研究課題/領域番号 |
20K08292
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
高木 智久 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70405257)
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研究分担者 |
内藤 裕二 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00305575)
内山 和彦 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50298428)
堅田 和弘 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60593910)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Heme Oxygenase-1 / 一酸化炭素 / Bach1 / 潰瘍性大腸炎 / Paraprevotella / Heme oxygenase-1 / 腸内細菌叢 / 皮膚潰瘍 / 大腸潰瘍 / 一酸化炭 / マクロファージ / ヘムオキシゲナーゼ / 腸内環境 / 炎症性腸疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでに我々は、先行研究結果である外因性一酸化炭素(Carbon monoxide: CO)による腸炎抑制効果の知見を元に、COの毒性を克服した新規ガス状分子治療薬の開発を達成し、局所遊離型CO製剤により腸管炎症病態の抑制、粘膜治癒の促進が得られることを明らかにしてきた。しかしながら、腸管炎症病態時に腸管粘膜内に発現亢進するHO-1や外因性COによる腸内細菌叢を含めた腸内環境調整作用についての詳細は不明のままである。そこで、本研究では、COをガス状治療分子とした臨床治療応用を支える基盤研究として、COを介した腸内環境調整作用に着目し、その分子機構の詳細を検討する。
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研究成果の概要 |
Bach1欠損マウス(Heme Oxygenase-1(HO-1)高発現マウス)では、デキストラン硫酸(DSS)惹起性腸炎が野生型マウスに比較して抑制されることをもとに、Bach1欠損マウス(HO-1高発現マウス)の腸内環境を移植された野生型マウスにおいてもDSS惹起性腸炎が抑制されることを明らかにした。さらに、HO-1高発現環境下で優位性を示す腸内細菌の一つとして同定されたParaprevotella claraの投与により腸炎が抑制されること、さらには、潰瘍性大腸炎患者で有意に減少している菌種であることを確認しており、抗炎症性細菌として有望な候補菌であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Bach1欠損マウス(Heme Oxygenase-1(HO-1)高発現マウス)を用いて、一酸化炭素(Carbon monoxide: CO)高産生環境下での腸炎抑制効果を明らかにするとともに、この腸内環境形成に関与する腸内細菌叢としてParaprevotella claraを同定したことは本領域における重要な知見となった。さらに、Paraprevotella claraは日本人潰瘍性大腸炎患者で有意に減少している菌種であることを確認しており、抗炎症性細菌として有望な候補菌であると考えられ、新たな治療手段として期待される研究成果と考えられた。
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