研究課題/領域番号 |
20K08296
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
渡辺 純夫 順天堂大学, 医学部, 名誉教授 (20138225)
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研究分担者 |
山科 俊平 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (30338412)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | オートファジー / リソソーム / カテプシン / 核マトリクス / 代謝リプログラミング / 核マトリクス蛋白 / アミノ酸代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
癌細胞の低栄養環境への適応や抗癌剤耐性には細胞内代謝リプログラミングの誘導を介したアミノ酸代謝変化が、栄養的に劣悪な環境下での生存・増殖を可能にする上で重要と考えられているが、この機序に関しては不明な点が多い。我々はオートファジー抑制によって核マトリクス発現蛋白が変化することを発見した。本研究ではオートファジーによって発現変化する核蛋白に着目し、癌細胞におけるアミノ酸代謝と環境適応のリプログラミング機序を解明する。
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研究成果の概要 |
肝癌細胞株においてオートファジー機能が亢進している細胞ではカテプシン発現が増加し増殖能が高かった。カテプシン発現が低下している細胞では脂肪滴が蓄積する傾向にあった。脂肪化肝細胞にカテプシンを誘導するとリポファジーやマイトファジーが誘導され酸化ストレスが軽減した。ヒト化肝細胞ではカテプシン発現抑制によって代謝リプログラミングに関与する蛋白が不溶性核蛋白として蓄積した。以上のことから肝癌細胞において発現が変化するカテプシンは細胞増殖や脂質代謝の制御分子であり癌代謝リプログラミングに大きく寄与すると考えられた。カテプシンをターゲットとした新規検査法や抗癌治療の有用性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肝癌は治療法の進歩に伴い治療成績は改善しつつあるが、死亡者数は24,839人(2020年)、5年生存率は35.8 %であり予後が悪い疾患である。肝癌の悪性化の機序は不明な点が多いが、本研究により肝癌悪性化において重要な代謝リプログラミングにリソソーム内蛋白分解酵素カテプシン発現が関与している可能性が示唆された。カテプシンを標的とした新規腫瘍マーカーや抗癌治療法の開発は、肝癌患者の予後改善に結び付く可能性があり社会的に重要な知見が得られた。
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