研究課題/領域番号 |
20K08297
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
岩切 勝彦 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (50221099)
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研究分担者 |
辰口 篤志 日本医科大学, 医学部, 准教授 (10350125)
北迫 勇一 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (30361702)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 逆流性食道炎 / 重症逆流性食道炎 / 軽症逆流性食道炎 / 非びらん性逆流症 / 唾液分泌 / 唾液中EGF / 難治性逆流性食道炎 / 唾液分泌能 |
研究開始時の研究の概要 |
重症逆流性食道炎患者では食道蠕動波はほぼ同様に低下しているが、PPI治療に反応する患者、抵抗する患者を経験する。この原因として、唾液分泌の影響が考えられるが、逆流性食道炎発症に及ぼす唾液分泌の影響は明らかでない。今回、PPI抵抗性重症逆流性食道炎患者発症に及ぼす唾液分泌(唾液量、pH、酸緩衝能、EGF)の影響を明らかにする。また、軽症逆流性食道炎の食道運動機能は健常者と同様であるが、食道内酸曝露時間は健常者に比べ有意に増加していることから、軽症逆流性食道炎の発症に関しても唾液分泌の関与が考えられ、軽症逆流性食道炎発症に対する唾液分泌についても検討を行う。
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研究成果の概要 |
PPI抵抗性重症逆流性食道炎(RE)を含めたRE、非びらん性逆流症(NERD)発症に及ぼす唾液分泌の影響を検討した。PPI抵抗性重症RE(抵抗群)では PPI反応性重症RE(反応群)に比べ有意な唾液分泌の低下があることを報告した。また軽症RE、NERDについても健常対照に比べ有意な唾液分泌低下があることを報告した。 性別毎に検討を行うと男性の軽症REでは唾液分泌に違いはなかったが、女性軽症REでは唾液分泌の有意な低下がみられることを報告した。NERDについても性別毎の検討を行い、女性NERDでの唾液分泌低下があることを明らかとし投稿中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胃食道逆流症患者の唾液分泌には性差が存在し、女性の軽症逆流性食道炎、非びらん性逆流症患者では唾液分泌が病態に関連している可能性があることを示せたことが本研究の研究成果である。現在まで逆流性食道炎、NERD(true NERD)の病態に関しては胃酸逆流を中心に論じられてきた。今回、酸逆流以外に唾液の関与の可能性を示したことが本研究の学術的意義である。本邦にはこれらの患者は多数いることから、薬物に頼らない唾液をターゲットとした新たな治療法の開発への可能性を示した本研究成果の社会的意義は大きい。
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