研究課題/領域番号 |
20K08320
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
岡 智一郎 国立感染症研究所, ウイルス第二部, 主任研究官 (50356242)
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研究分担者 |
高木 弘隆 国立感染症研究所, 安全実験管理部, 主任研究官 (00332362)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | サポウイルス / ヒト十二指腸由来細胞株 / HuTu80 / ウイルスストック / virion / 特異抗血清 / ウイルス感受性規定因子 / パレコウイルス / ヒト十二指腸細胞株 / 抗原多様性 / ウイルス受容体候補因子 / ウイルス大量調製 / リバースジェネティクス / ヒト十二指腸細胞 / ウイルスリソース / 十二指腸由来細胞 / 胆汁酸 / ウイルス増殖系 / ウイルス継代 |
研究開始時の研究の概要 |
下痢・嘔吐を主訴とする感染性胃腸炎原因ウイルスは、消化管で増殖すると考えられている。ウイルスの感染伝播能の評価、感染制御方法の確立、感染・増殖メカニズムの解明には、培養細胞などでの効率的な増殖系が必須である。本研究ではノロウイルス同様、全年齢で発症し、食中毒事例を含む集団感染も引き起こすサポウイルスについて、申請者らが見出したヒトサポウイルスの増殖が可能な腸組織由来細胞を用いて、消化管生理条件を反映することで、さらなるウイルス増殖効率化とウイルスリソースの確保を目指す。 またサポウイルスの感染メカニズム解明を目指し、ウイルス感受性を規定する細胞性因子も 明らかにする。
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研究成果の概要 |
ヒト十二指腸由来細胞(HuTu80)を用いたヒトサポウイルス (HuSaV)の効率的な増殖系を初めて確立することに成功した。合計で15遺伝子型株のウイルスストックを得た。多様な遺伝子型株の増殖及び大量培養、それらを抗原とした特異抗血清作製により、本研究課題の目的として掲げたHuSaV研究を進展させるためのバイオリソースの確保を達成した。さらに複数のHuSaV株とHuTu80を用いたCRISPR/Cas9によるゲノムワイドノックアウトスクリーニングを実施しHuSaV感染を規定する細胞側候補因子を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトサポウイルスはノロウイルス同様、下痢嘔吐原因ウイルスのひとつで、あらゆる年齢層で感染・発症し、再感染や食中毒を含む集団感染事例も報告されている。そのため、その感染制御のためには、ウイルスを用いた研究が必須である。しかし、1970年代にヒトサポウイルスが発見されてから40年以上培養細胞や動物での増殖成功例はなかった。本研究で初めてヒトサポウイルスの増殖系が確立でき、ウイルス陽性糞便に依存しない分離株を用いた研究が初めて可能になった。
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