研究課題/領域番号 |
20K08326
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
上村 博輝 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (40706420)
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研究分担者 |
寺井 崇二 新潟大学, 医歯学系, 教授 (00332809)
土屋 淳紀 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (70464005)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 肝筋相関 / サルコぺニア / 肝性脳症 / SLC6A9 / GlyT1 / 肝硬変 / マイオカイン / サルコペニア / オープンフィールド / 細胞外小胞 / miRNA |
研究開始時の研究の概要 |
高齢化が進む我が国において、加齢に伴い医療・介護費を増加させる病態であるサルコペニア(筋肉の量・機能低下)への対策は喫緊の課題である。肝不全では早期にサルコペニアが出現する事が注目されているが、本研究ではその病態を解明するためのモデル動物の作成、早期の段階で介入の指標となるバイオマーカーの確立を目指す。 肝不全サルコペニアモデルや臨床検体からプロテオミクス、miRNA解析を行い、モデル動物の結果と照合し、肝不全時に筋肉を臓器不全へ陥らせるサルコペニアのEVバイオマーカーを確立し、次世代型サルコペニア対策へと結び付ける。
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研究実績の概要 |
提案書に示した、第三段階:2022年度 人でのバイオマーカーの有用性の検証に従い、人での解析をすすめた。 ヒト検体を用いて、正常、消化器癌サルコペニア患者、炎症性腸疾患サルコペニア患者、肝不全サルコペニア患者などの血液から、超遠心方法を用いてEVを採取して、EVをプロテオーム解析及びmiRNA解析にかけ、EV表面もしくは内包されるタンパク及びmiRNAの検出、サルコペニアモデルマウスについても同様の追加実験を行った。 肝硬変群の予備能別(A,B,C)各群5人で発現:5個 ⇒ABHD17A, IFITM2, SLC6A9 (GlyT1), VTA1, TCIRG1の発現を認めた。このうち、SLC6A9(GltT1)は神経膠細胞からドーパミンの放出にかかわる蛋白であり、肝性脳症との関連が考えられている蛋白である。 肝不全、筋不全となった対象患者と肝性脳症との関連性が疑われる結果がえれらた。 サルコペニアで低下した筋量とアンモニア代謝、ニューロトランスミッターとの関係性を示す所見であり、今後、マウスでのmiRNA解析により、治療ターゲットとなるEVについて検証している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マウスモデルについては、前年度、DSSを利用したマウスで完成しており、そこからプロテオーム解析で、サルコペニア、肝性脳症、肝不全と関与する有用な因子の結果を特定できたため、今後は治療薬としてのEVの検証をすすめていく、基盤が達成できた。
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今後の研究の推進方策 |
肝臓リハビリテーションとも連携した、筋量、筋力改善により放出されるEVと肝硬変への正への関与を、高齢化社会の進む日本においてこそ、推進すべき分野と考え、研究計画を推進していく。
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