研究課題/領域番号 |
20K08354
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 静岡県立大学 (2023) 慶應義塾大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
大橋 若奈 静岡県立大学, 薬学部, 准教授 (50381596)
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研究分担者 |
早川 芳弘 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 教授 (10541956)
井村 穣二 獨協医科大学, 医学部, 非常勤講師 (80316554)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 亜鉛 / 大腸がん / 微量元素 / 腸上皮細胞 / 亜鉛トランスポーター / 小胞体 / 大腸癌 / 腫瘍 / 腸上皮幹細胞 / 大腸 / 悪性腫瘍 |
研究開始時の研究の概要 |
腸の表面は一層の上皮細胞で覆われ、常に新しい細胞と置き換わっている。この置きかわりは厳密な制御下にあり、がんは、この調節機構が破綻し上皮細胞が過剰に増殖を続ける病態である。さらに性質が悪くなると、元の場所から抜け出し、他の臓器に入り込み増殖を続け、ひいては生命を脅かすようになる。本研究は、がんが進展していく過程において、亜鉛トランスポーターがどのような役割を果たしているかを明らかとし、亜鉛トランスポーターを標的とした大腸がんの新しい治療法の構築を目指す。
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研究成果の概要 |
腫瘍形成動物モデルとして、ヌードマウスを用いて背部皮下に腫瘍細胞株を移植し、腫瘍形成を誘導した。小腸上皮幹細胞の維持と一過性増殖細胞の増殖に関わる亜鉛トランスポーターZIP7の発現の亢進は腫瘍形成能を増大させることが認められた。また、亜鉛トランスポーターZIP7の発現の高まりにより大腸がん細胞株の細胞性が変化すること、がん細胞性の悪性化の進展に寄与することが示唆された。さらに、亜鉛トランスポーターZIP7の発現の亢進により細胞内代謝が変化すること変動する代謝物の特定を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により大腸がん悪性化における亜鉛トランスポーターZIP7の寄与が示唆された。また、この寄与に関わる分子機構の一端が示された。本研究は、大腸がん悪性化進展の分子病態機構の解明に新しい展開を与えるとともに、現時点で確立された治療法のない悪性化進展抑制を目指した療法の開発を模索していく上で意義のある研究となったと思われる。
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