研究課題/領域番号 |
20K08360
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
|
研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
大沼 啓之 札幌医科大学, 医学部, 講師 (60582997)
|
研究分担者 |
久保 智洋 札幌医科大学, 医学部, 助教 (00634669)
加藤 淳二 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20244345)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 食道癌 / 化学放射線療法 / 放射線感受性 / 薬剤感受性 / miRNA / 感受性予測 / 効果予測因子 |
研究開始時の研究の概要 |
進行食道癌に対する化学放射線療法は手術療法に比し全生存期間に劣り,耐術不能・手術拒否例に対するオプションの位置づけに留まる.一方著効例では手術に劣らない成績が示されており,治療前の効果予測は重要だが,いまだ臨床応用されたマーカーはない.網羅的miRNA発現解析により我々が以前見出したmiR-625-3pを新たなマーカー候補として,同miRNAの発現変動や標的遺伝子の探索等を通し機能解析を行うとともに,前向きデータセットによる精度確認を行い妥当性を検証する.簡便に安定したmiRNAがえられる血清での検証も行い,実臨床で活用可能な効果予測システムを構築することを目的とする.
|
研究成果の概要 |
ドセタキセル,ネダプラチン,5-FU併用化学放射線療法を施行した食道癌症例の治療前miR-625-3pを検討し,感受性例での血清・組織miRNA発現亢進を確認した.食道癌細胞株に対し,miR-625-3p mimicとinhibitorを導入し薬剤感受性を検討したところ,ドセタキセルおよび放射線照射において,miR-625-3p導入による増殖抑制効果が認められた. MAP3K1の発現をwestern blottingにて確認したところ,TE-8,TE-10,TE-13においてmiR-625-3p導入株での発現抑制が確認された.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食道扁平上皮癌に対する化学放射線療法の効果予測マーカーとして確立したものは未だなく,リキッドバイオプシーとして血液由来のmiRNAがマーカーして使用できれば,臨床応用可能なものとなる可能性がある.治療前に化学放射線療法の反応性が予測できれば,低感受性例に対しては手術を第一選択,高感受性例では化学放射線療法を行うといった治療の最適化が可能となり,患者への恩恵は多大である.さらに,miR-625の機能解析を行い標的遺伝子・分子を見出し耐性獲得機構を明らかとすることで,耐性克服を目指した新規治療標的発見の可能性がある.
|