研究課題
基盤研究(C)
申請者らは糖鎖関連バイオマーカー(Mac-2 binding protein: Mac-2bp、フコシル化ハプトグロビン: Fuc-Hpt)がNAFLDバイオマーカーとなることを明らかとし、組織診断を行ったNAFLD患者510例、健診受診患者2122例の糖鎖バイオマーカー値測定を行ってきた。これらは測定後10~15年経過した症例が大多数を占める。本研究では糖鎖関連バイオマーカー測定症例の予後調査を行い、糖鎖関連バイオマーカー値とその予後との関連について検討を行う。また基礎検討により、Mac-2bpとフコシル化のNAFLD病態進展における生物学的意義を解明していく。
Mac-2 binding protein(M2BP)測定済みの肝生検施行NAFLD353例で検討を行った。平均観察期間は2716日、肝癌は8例、非代償性肝硬変は11例、出血性静脈瘤は8例、他臓器癌は24例に発症した。M2BPの中央値(1.603μg/mL)で2群に分けた(高値群、低値群)。肝癌発症は高値群で8例、低値群で発症を認めず、高値群で有意に発症が高率であった。肝疾患関連イベントは高値群で有意に発症率は高かった。大腸癌発生は高値群で多く(5例)、低値群は発症者がなかった。基礎研究では超音波検査によるshear wave elastographyをマウスで施行する方法を確立できた。
NAFLDは世界中で増加している最大の慢性肝疾患である。肝癌をはじめ、肝関連疾患発症の病因として重要な位置を占めているが、いまだサーベイランス法が確立していないのが課題である。我々が見いだしたNAFLDのバイオマーカーであるM2BPが本研究により、肝関連疾患発症、大腸癌発症の予後予測にも有用であることが明らかとなった。単一バイオマーカーで診断・予後予測マーカーとして使用可能であるM2BPを見いだした学術的・社会的意義は大きい。基礎研究ではマウスのSWE手法を確立できた。今後の基礎研究において動物愛護の観点からも非侵襲的に肝線維化を評価できる手法を開発したことは学術的意義が高い。
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