研究課題/領域番号 |
20K08384
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
三島 義之 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (30397864)
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研究分担者 |
玉木 秀幸 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究グループ長 (00421842)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | archaea / colitis / irritable bowel syndrome / gut microbiota / mucosal immnology / アーキア / 炎症性腸疾患 / 腸内微生物 / 腸管免疫 / 腸内細菌叢 / 腸内細菌 / 古細菌 |
研究開始時の研究の概要 |
古細菌(アーキア)は細菌とよく似た外観を呈するも、生物進化において非常にユニークな微生物群である。ヒト腸管内にも生息しているが、難培養で機能不明なものが多く、炎症性腸疾患(IBD)はもとより、健康へ与える影響さえも不明である。そこで本研究においては、難培養微生物研究の専門家である産業技術総合研究所との共同研究により、ヒト腸管アーキアのプロファイリングとIBD(宿主・共生する腸内細菌)へ及ぼす影響の検討に加え、未知アーキアの培養と機能解析を試みる。これらは、これまでにない全く新しい側面からの研究であり、微生物を介するIBDの病態解明や新規治療法の考案にもつながる可能性がある。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、ヒト腸管アーキアのプロファイリング、炎症性腸疾患へ及ぼす影響の検討、未知アーキアの培養と機能解析を試みることである。研究期間内に、当大学では100名以上の患者からサンプル採取が終了した。産業技術総合研究所においては、様々な新規の微生物検出・培養技術を駆使して検討を重ねており、予備実験としてのマウスを用いた解析では、小腸に分布するアーキアの検出や、一部のアーキアの培養には成功した。しかし、ヒトのサンプル解析では、検体からの微生物DNA量がごく少量であり、新規DNA増幅技術を駆使したさらなる検討が必要と考えられ、現在も進行中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では最新の高性能な機器や試薬を用いて、消化管に生息する未知の微生物の検討を重ねてきた。しかし、そのDNA抽出と培養過程が想定以上に困難であり、微生物解析・培養法のさらなる進化が必要と感じられた。現在、マウスを用いた予備実験で使用した方法をさらに進化させる検討が進行しており、うまくいけばヒトサンプルの解析に入る予定である。これにより炎症性腸疾患に対する消化管アーキアの役割の解明と、その経路を介した治療応用につながる可能性があると考える。
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