研究課題/領域番号 |
20K08396
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
田尻 和子 筑波大学, 医学医療系, 研究員 (60633914)
|
研究分担者 |
吉田 恭子 (今中恭子) 三重大学, 医学系研究科, 教授 (00242967)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 腫瘍循環器学 / 心筋炎 / 腫瘍循環器 / オミックス解析 / 免疫チェックポイント阻害剤 |
研究開始時の研究の概要 |
免疫チェックポイント阻害剤による心筋炎発症の背景を細胞性免疫と液性免疫の両面 から様々なオミックス解析を統合することで明らかにすることで、免疫チェックポイント阻害剤が安全に 使用できる患者選別のためのバイオマーカーを確立し、がん治療の個別化を前進させる。
|
研究成果の概要 |
免疫チェックポイント阻害薬(ICI)投与により心筋炎を生じた症例の自己抗体をプロテオームアレイを用いて検出した。いくつかの既知の心筋構成蛋白に対する自己抗体が心筋炎を生じる前から高値であった。また、新規の自己抗体も複数検出した。さらに、サイトカインプロファイルの変化を検討したところ。心筋炎発症した患者ではICI投与前から有意に血中炎症性サイトカイン量が高く、またICI投与後早期のtype-I interferonの下流のサイトカインの増加も顕著であった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
免疫チェックポイント阻害薬投与前から心筋症関連自己抗体が検出されたことから、免疫チェックポイント阻害薬による心筋炎発症の予測因子として用いることができる可能性が考えられた。しかし、免疫チェックポイント阻害薬投与後の心筋炎発症時に有意な上昇を示さなかったことから、病態への関与は少ないことが示唆された。腫瘍循環器の見地から免疫チェックポイント阻害薬の作用機序や心筋障害を臨床的・基礎的に詳細に解析することで、これまでにない心筋炎の機序あるいは治療に向けた研究のシーズが見つかり、新たなトランスレーショナルリサーチへと展開できる可能性を多いに含んでいると考える。
|