研究課題/領域番号 |
20K08399
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
前嶋 康浩 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (40401393)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | がん治療関連心筋障害 / アントラサイクリン系抗がん剤 / 慢性心不全 / 小胞体ストレス / 小胞体選択的オートファジー / オートファジー / ドキソルビシン / 心不全 / ERファジー / ERストレス / CCPG1 / 薬剤性心筋症 |
研究開始時の研究の概要 |
小胞体(ER)ストレスは心不全の発症や病状進展に重要な役割を果たしており、その制御機構が創薬の標的として注目されている。申請者はオートファジーの制御異常による心筋細胞におけるタンパクの品質管理低下や、障害を受けたミトコンドリアを選択的に分解するオートファジーの機能異常が心筋細胞の生存を脅かし、心不全を発症するに至ることとその分子機序を解明してきた。本研究ではこれらの成果を発展させ、心筋細胞においてストレスに曝されてダメージを受けたERが選択的オートファジーによって除去される分子機序を解明する。さらに、このメカニズムを標的とした新しい心不全治療法の開発に向けた基礎研究を行う。
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研究成果の概要 |
ドキソルビシン(DOX)は小胞体(ER)ストレスの誘導によっても心毒性を発揮する。我々は本研究において小胞体選択的オートファジー(ER-phagy)によるERストレスの軽減作用がDOXによる心毒性を低減していることを見いだした。具体的には、心筋細胞におけるER-phagyをモニタリングするためのin vitroおよびin vivoの実験系を確立し、さらにはER-phagy の鍵分子であるCCPG1の機能喪失実験を行うことによって、DOXによってERストレスが増加して心筋傷害が惹起される機序にはCCPG1を介したER-phagyの活性化が深く関与していることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で見いだすことのできたERファジーの制御異常による心不全の発症および病状進展を引き起こす分子機序の解明は、難治性疾患である慢性心不全の治療のみにとどまらず、動脈硬化症、神経変性疾患、悪性腫瘍などERストレスが重要な役割を果たしていると考えられている疾患全般の治療に応用可能な治療法の開発の端緒になり得る重要な知見であると考える。
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