研究課題/領域番号 |
20K08432
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
金澤 英明 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (40338033)
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研究分担者 |
柴 祐司 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (70613503)
遠山 周吾 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (90528192)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 心筋再生医療 / iPS / 心不全 / 心筋再生療法 / iPS細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
慢性心不全は、悪性腫瘍と同様に不良予後の疾患群であり、高齢化社会の到来とともに患者数は激増することが想定されている。近年、iPS細胞(人工多能性幹細胞)の登場により、心臓移植に替わる治療法として注目され、これまで様々な研究成果によって心筋再生医療の具現化は現実となった。しかし、現在研究が進められている移植方法は開胸手術が必要となるため、本研究では開胸手術に頼らない、カテーテルを用いたより低侵襲な細胞移植法の開発を目的とした。この新しい心筋細胞移植法は、開胸手術が困難な重症心不全を呈している虚血性心筋症、拡張型心筋症の患者様にとって大きな福音となることが期待される。
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研究成果の概要 |
本研究では、カテーテルを用いてヒトiPS由来心筋球を冠動脈内に投与し、新しい心筋再生療法の検討、開発、重症心不全へのiPS細胞を用いた再生医療を具現化することを目的とした。日常臨床で使用しているカテーテル技術を用いて、カニクイザルへのiPS由来心筋細胞の投与が可能であったが、より大きいサイズの心筋球を、高容量に投与した場合、細胞の生着は確認できたものの、同時に左室前壁中隔に広範囲の梗塞巣が認められた。以上の結果から、今回の検討では、心筋球の冠動脈投与による心筋再生医療は、非現実的である可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
iPS由来心筋細胞を用いた心筋再生医療の具現化は、学術的にも社会的にも期待されている領域であり、より現実的で低侵襲な方法が求められている。今回検討した経カテーテル的な細胞投与は、低侵襲かつ実現可能な移植方法として有望であるが、iPS由来心筋細胞の移植方法としての最適化が得られず、引き続き、効果的な移植方法を模索していくことが検討される。
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