研究課題/領域番号 |
20K08446
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉田 和道 京都大学, 医学研究科, 准教授 (90598921)
|
研究分担者 |
南 学 京都大学, 医学研究科, 准教授 (90511907)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 動脈硬化 / 虚血性血管障害 / 放射線照射 / 細胞老化 / 慢性炎症 / 放射線障害 / 動物モデル / ApoEノックアウトマウス / DNA障害 / SASP / atherosclerosis / radiation / vulnerable plaque / ApoE knock out mouse |
研究開始時の研究の概要 |
放射線の影響により、脳卒中や心筋梗塞の原因となる動脈硬化が進行する危険性が上がると考えられています。近年、癌治療の進歩により長期生存が可能な患者さんが増加していますが、一方で、癌治療後生存者の半数に何らかの放射線治療が行われています。従って、癌が治っても、長期的には放射線の影響による動脈硬化が大きな問題となることが危惧されます。本研究は、マウスを用いた放射線誘発性動脈硬化促進モデルを開発し、メカニズムの解明と、予防治療法の開発を目指します。
|
研究成果の概要 |
本研究の目的は、放射線照射による血管障害の予防治療法を確立することを目指し、放射線照射後の動脈硬化促進機序を明らかにすることである。我々が確立した動物モデルを利用して、以下の3点を確認した。1)放射線照射により動脈硬化が促進される 2)内皮細胞や中膜平滑筋細胞にDNAダメージが生じる 3)内皮細胞や中膜平滑筋細胞の一部で各種細胞老化マーカー陽性である。これらの結果からSenescence-associated secretary phenotype (SASP) と呼ばれるDNA損傷反応を介した老化細胞による炎症性反応の関与の可能性を示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
放射線照射が動脈硬化の危険因子であることは知られている。また、癌治療後の生存者の半数近くが何らかの放射線治療を受けているため、放射線治療の副作用としての血管障害は臨床的に重要な問題である。近年、癌に対する集学的治療の進歩により、長期生存者が増加しているため、今後、放射線誘発性の動脈硬化の患者の急増が予想される。さらに、わが国の急速な高齢者人口の増加等の背景を考慮すると、放射線誘発性の動脈硬化促進機序を明らかにし、それに基づく適切な予防および治療法の確立は極めて重要な課題と言える。治療対象は、放射線照射を併用する全ての疾患が適応となり得るため、その臨床的意義も大きい。
|