研究課題/領域番号 |
20K08447
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構岡山医療センター(臨床研究部) |
研究代表者 |
渡邊 敦之 独立行政法人国立病院機構岡山医療センター(臨床研究部), 独立行政法人国立病院機構 岡山医療センター(臨床研究部), 循環器内科医長 (50766441)
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研究分担者 |
森田 宏 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (50322227)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 心臓突然死 / 不整脈 / 成人先天性心疾患 / 心外膜マッピング / スコアリング化 / 予後予測 / 慢性血栓性肺塞栓症 / マッピング / 致死性不整脈 |
研究開始時の研究の概要 |
成人先天性心疾患(以下、Adult congenital heart disease:ACHD )症例では、成人期の手術後に血行動態変化や身体的ストレスに伴い重症不整脈による重篤な心血管イベント(Major adverse cardiac event: MACE)を生じる症例が多いが、現時点では発症予測が困難である。今回、非侵襲的指標だけでは網羅できない患者背景を考慮し、各症例で成人期手術時に開胸下の心拍動下で直接心外膜に対する電気生理学的マッピングを行い、心筋障害の程度を正確に評価し、他の指標と組み合わせることで、より正確な予後予測指標を検討する。
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研究実績の概要 |
成人先天性心疾患(以下、Adult congenital heart disease: ACHD )症例では、成人期の手術後に血行動態変化や身体的ストレスに伴い重症不整脈による重篤な心血管イベント(Major adverse cardiac event: MACE)を生じる症例が多いが、現時点では発症予測が困難である。我々は心電図の新しい指標であるQRS波形の分裂電位(分裂性QRS電位)に注目し、各種心疾患における心事故発生リスクを報告してきた。2014年に岡山大学循環器内科が中心となりACHDセンターを設立し、各科の専門医と協力し、集学的治療を行っている。センター設立後は、成人期に弁形態変化や心不全のため再手術が必要となる複雑症例の割合が多くなり、より重症度の予測が必要となった。 岡山大学心臓血管外科は、約30年前より世界有数の小児先天性心疾患治療(年間200例以上)の実績があり、現在は年々成人例になるACHD症例が急速に増加している。ACHD症例に対する開胸手術を施行している施設は国内でも数施設しかない。その際に心外膜の電気生理学的マッピングを施行し、術中の異常所見とその他の非侵襲的指標と組み合わせることでSCDのより正確な予後予測を確立することは、世界では例がなく、岡山大学独自の取り組みであると考える。また、研究結果によって、他の術後症例へのフィードバックも可能になると思われる。 また、現在勤務している岡山医療センターは、世界有数の肺高血圧症に対する治療施設であり、症例も国内のみならず海外からも集まっている。肺高血圧症に対する予後予測因子も電気生理学的に確立したものはほとんどなく、非侵襲的な予測因子のニーズは高い。また、慢性血栓性肺塞栓症に対して肺動脈血栓内膜摘除術も行っており、心外膜マッピングを行うことは可能であり、今後、研究課題へ取り組む予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究が遅れている原因として、いくつかの要素が重なってしまった。 1,研究者の2020年4月に異動である。異動決定が急であったため、事前の患者共有システムが構築できていなかった。そのため各施設間の倫理委員会の手続き等もあり事務手続きに時間を要している。2,コロナ禍である。入院症例の抑制及び病院間の医師の移動も困難となり情報取集が不可能な状態に陥った。3,適応症例のデータベース構築が初年度の最大の目標で、そこから心電図等の資料を集積し、デジタル化しPQ,QRS,QT,RR,またfragmented QRS等のそれぞれの指標を解析予定であったが、①②のため困難を極めている。加えて、15年以上前の症例で紙媒体でのカルテからの集積作業となるため、解析困難症例が存在する 4,2022年からの個人情報保護法の改正があり、当院でも個々の症例からの同意取得が必要となり、同意取得の手続きに時間労力を要している。 5,当院心臓血管外科の筆頭術者が異動したことにより、開胸手術自体が技術的な問題もあり激減している。
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今後の研究の推進方策 |
対象患者の練り直しを行っている。 理由として、コロナ禍は収束傾向だが、いまだ病院間の往来にも支障があること、また、個人情報保護法の問題もあり、対象症例の各病院間の取り扱いに違いが生じ、他病院からのデータ集積がより困難になっていることがあげられる。また、マッピングにより、手術時間の延長に繋がり外科医や患者への負担がかかることがあげられる。そのため、推進方策としては、主たる対象症例を当院での肺高血圧症例に変更することが、データ抽出、解析の観点からも現実的であると考える。当院、岡山医療センターは世界有数の肺高血圧症治療実績を有する組織であることより、今後はACHDに加え、肺高血圧症例においても予後予測を検討する。また、心臓血管外科の術者の問題もあり、心外膜マッピング自体が困難となっており、各検査指標からAIを用いて解析することも良策であると考える。
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