研究課題/領域番号 |
20K08454
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
松尾 好記 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (20420755)
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研究分担者 |
和田 輝明 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (00584830)
嶋村 邦宏 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (20584874)
久保 隆史 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (30316096)
下角 あい子 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (60508000)
谷本 貴志 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (90438284)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 大動脈弁狭窄症 / 1.大動脈弁狭窄症 / イメージング / 大動脈弁石灰化 / 血行動態 / computed tomography / 大動脈弁尖内出血 |
研究開始時の研究の概要 |
大動脈弁狭窄症における弁尖内出血現在、大動脈弁狭窄症(AS)の進展抑制に有効な薬物治療はない。AS患者の外科摘出大動脈弁尖の病理組織には、弁尖内出血(ILH)が高頻度で認められ、AS 進展のメカニズムのひとつである可能性が示唆されている。本研究では、AS患者を対象とし、術前の心臓核磁気共鳴画像(MRI)を用い、生体内でILHを同定し、摘出大動脈弁尖の病理組織と対比することにより、心臓MRIによる大動脈弁ILHの画像診断法を確立する。
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研究実績の概要 |
重症大動脈弁狭窄症(aortic stenosis, AS)に対する治療法は、経カテーテル的大動脈弁留置術または外科的大動脈弁置換術であり、病初期からASの進展を抑制できる内科的治療法は存在しない。外科的に摘出された大動脈弁尖を病理学的に観察すると弁尖内出血(intraleaflet hemorrhage, ILH)が高頻度で認められ、ASの急速進展の病態に寄与している可能性が指摘されている。しかしながら、現時点では大動脈弁ILHを生体内で同定できる画像診断法は開発されておらず、大動脈弁ILHの実態や、AS進展におけるILHのメカニズムは解明されていない。本研究の目的は、大動脈弁ILHのin vivoイメージングによる診断法を確立し、AS進展におけるILHのメカニズムを解明することである。本研究では、大動脈弁ILHのIn vivoイメージング解析として、(1)心臓コンピュータ断層撮影(computed Tomography, CT)での形態解析と大動脈弁狭窄症の血行動態との関連性の検討、および(2)心臓MRでのILHのIn vivoでの同定を病理組織と対比することによる検証を行うことを計画した。本年度は、AS症例において心臓CTでの大動脈弁石灰化の形態解析と心臓MRでの大動脈弁形態に関する画像診断データを蓄積中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究はASにおける大動脈弁を画像診断による形態解析を通じて病態の解明を行うことを目的としている。AS症例において心臓CTでの大動脈弁石灰化の形態解析と心臓MRでの大動脈弁形態に関する画像診断データを蓄積中である。一方、AS症例では高頻度に冠動脈疾患を合併している。ASに合併した冠動脈狭窄の重症度の評価法は確立されておらず、現状では、冠動脈造影検査での解剖学的狭窄度評価または心筋血流予備能比(Fractional flow reserve: FFR)による生理学的狭窄度評価により経皮的冠動脈インターベンション (percutaneous coronary intervention: PCI)での冠血行再建術の適応が判断されている。しかしながら、解剖学的評価法と生理学的評価法に基づく冠動脈血行再建術が予後に及ぼす影響は不明である。本研究を遂行する過程で、ASに対する経カテ-テル的大動脈弁留置術(Transcatheter aortic valve implantation: TAVI)を行う患者に合併した冠動脈疾患の治療に関して、解剖学的評価法と生理学的評価法に基づく治療法に関する臨床データが得られたため、その成果を国際および国内学会にて報告した。
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今後の研究の推進方策 |
学会参加に関する必要経費に残額が発生したため、次年度使用額に計上した。次年度は、引き続きデータ解析とその成果につき学会および論文発表を予定しており、残額はこれらの経費に充当する
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