研究課題/領域番号 |
20K08459
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
吉岡 公一郎 東海大学, 医学部, 教授 (30246087)
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研究分担者 |
網野 真理 東海大学, 医学部, 准教授 (10407976)
国枝 悦夫 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 客員教授 (70170008)
株木 重人 東海大学, 医学部, 講師 (00402777)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 体幹部定位放射線治療 / 難治性心室頻拍 / 高分解能ホルター心電図 / 心臓核医学検査 / 体幹部定位放射線治療 (SBRT) / 交感神経洗い出し亢進 / AHA 17セグメントモデル / 照射治療計画 / 低侵襲検査 / 不整脈放射線治療 / 不整脈治療 / X線がん治療装置 / 特定臨床研究 / 致死性心室不整脈 / 放射線体外照射 |
研究開始時の研究の概要 |
がん治療においては体幹部定位放射線治療 (SBRT) などの放射線治療技術の進歩により, がん組織に隣接する正常臓器へのひばくを最小限に抑えながら, 標的に対して集中性を有した高線量を正確に照射することが可能となった. こうした技法を ”難治性致死性不整脈” に対して応用する発想により, 「SBRT(X線)を用いて体外から不整脈基質をわずか15分で焼灼する」新しい治療法がワシントン大学にて実施された.同手法に準じたSBRT (X線) による臨床研究 (厚労省認定番号 jRCTs032190041) を国内で初めて実施する.
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研究成果の概要 |
体幹部定位放射線治療 (SBRT) は、難治性心室頻拍(VT)に対する低侵襲な不整脈治療法として注目され、優れた効果を発揮している。いっぽうでターゲットが腫瘍のように可視化できないことから、照射対象の決定方法は定まっていない。本邦における初めての前臨床試験(第II相、SRAT試験)について、照射野決定までのプロセスを中心に中間結果を報告する。2019年により5名の患者が登録され、3名の患者で半年以上のフォローが終了した。基礎心疾患は虚血性心筋症2名と非虚血性心筋症1名であった。極めて重篤かつ緊急な症例もあったが、治療後の安全性ならびに抗不整脈効果は、概ね良好な経過が得られている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
SBRTのターゲットを設定するために、現状では電気生理学的/構造的/機能的情報データを集約しAHA 17セグメントモデルに反映させることが推奨されている。しかし当院の事例では侵襲的電気生理学検査の非実施, 造影剤使用制限や体内金属によるMRI撮像制限により、情報が限定的であった。そこで代替として高分解能ホルター心電図による疑似12誘導心電図を用いたVT起源の類推や、心臓核医学検査による交感神経洗い出し亢進領域やミスマッチ領域の同定が不整脈基質の類推に有用であった。いっぽうで検査の重み付けや多重スコア化の懸念が残った。そのほか照射を回避すべき健常心筋や、周辺臓器に対するリスクが十分に考慮された。
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