研究課題/領域番号 |
20K08470
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
平田 拓也 京都大学, 医学研究科, 助教 (10800899)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | デュシェンヌ型筋ジストロフィー / 心不全 / オートファジー / Duchenne型筋ジストロフィー / Autophagy / イソプロテレノール負荷 / iPS細胞 / mdx マウス / アポトーシス / 細胞死 |
研究開始時の研究の概要 |
デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)は、骨格筋細胞や心筋細胞のジストロフィンタンパク欠損による進行性致死性疾患である。近年呼吸管理の発展に伴い、心不全による死亡が増加している。心不全は拡張型心筋症で最終死因の48%を占めているが、発症機序は未だ不明で治療も一般的な心不全治療に終始している。 我々は心不全の発症についてオートファジーに注目し、オートファジーの亢進による細胞死の関与を疑うデータをすでに得ている(ISSCR 2016で発表)。この研究計画では細胞内のメカニズムを明らかにすることを目的とし、その結果は創薬研究につながると考える。
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研究成果の概要 |
デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)の心不全の機序としてオートファジーによる細胞死に注目した。まず、細胞死が起きていることを患者由来iPS細胞から分化させた心筋細胞を用いて、WSTアッセイを行い証明した。LC3のリポフェクションにより、イソプロテレノール(iso)負荷によりオートファジーが亢進することが示された。 次に、DMDモデルマウスのmdxマウスを用いてisoを負荷することにより、心エコーで心収縮の低下、心拡大、心筋組織の線維化の増加、LC3の免疫染色でオートファゴソームの増加を認めた。DMDの心不全にオートファジーが関わっていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今まで心不全は、どの基礎疾患であれ一律ACE阻害薬、βブロッカーなど抗心不全薬で管理するほかなかった。しかし、デュシェンヌ型筋ジストロフィーに伴う心不全に関してはオートファジーの亢進が原因になっている可能性があり、デュシェンヌ型筋ジストロフィーの心不全の進行機序から考えた特異的な新たな治療法として、オートファジーのコントロールが選択肢として挙げられ、新たな治療法となる可能性がある。
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