研究課題/領域番号 |
20K08511
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
関根 郁夫 筑波大学, 医学医療系, 教授 (10508310)
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研究分担者 |
野口 雅之 筑波大学, 医学医療系, 教授 (00198582)
鈴木 絢子 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (00770348)
鈴木 穣 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (40323646)
鈴木 敏夫 筑波大学, 医学医療系, 講師 (70771856)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | VISTA / LAMP3 / シングルセル解析 / 肺構成細胞 / シングルセル発現解析 / 特発性肺線維症 / 肺癌 / マクロファージ |
研究開始時の研究の概要 |
特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis: IPF)の病態形成においてはマクロファージ活性化が重要な役割を担うと考えられている。一方でIPFは肺癌を高率に合併し、IPFと肺癌の発生/進行機序は類似している点が多い為、申請者はIPF疾患特異的マクロファージによって癌の悪性化制御が行われているのではないかという仮説を立てた。 本研究では、シングルセル解析、条件特異的ノックアウトマウスを駆使して、マクロファージ免疫チェックポイント分子の病態形成における役割とその制御機構を明らかにすることを目指す。
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研究実績の概要 |
2023年度までの結果をもとに2024年度はVISTA発現抗原提示細胞の空間オミックス解析を実施した。そのうち、PhenoCycler解析においてCell neighborhood analysisを実施したが、特記すべき有意所見が得られなかった。解析サンプル数が少なかったことも原因と考えられる。 2023年度までに解析した結果からLAMP3も肺線維症および肺癌の両方の病態を促進する抗原提示細胞のcomponentとして候補に挙がっていたため、LAMP3発現細胞のcell-cell interactionを検討する方針とした。Xenium in situによるhuman sample解析ではLAMP3発現細胞はヒト肺サンプルにおいて線維化部位に高発現しており、IHCでCD47-SIRPAを高頻度に高発現し、さらに、PD-L1も共発現する傾向であることが確認された。T細胞機能抑制系signatureが確認され、これらの機序により、腫瘍細胞は免疫系の監視を回避し、生存と増殖を続けることができる可能性が示唆された。 LAMP3発現細胞の周囲にはM2 macrophageが集簇する傾向にあり、このように多彩なcomponentを有するhuman sampleにおいて得られたcell neighborhood analysisの結果については、追加のin vitro介入系試験が必要であると考えられ、より単純なcomponentを搭載した肺癌オルガノイド系を用いた今後の追加研究が必要であると考えられた。
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