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好中球NETsに着目した慢性閉塞性肺疾患の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K08535
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分53030:呼吸器内科学関連
研究機関千葉大学

研究代表者

伊狩 潤  千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (50734604)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード好中球NETs / 肺気腫 / COPD / PAD4 / 好中球 / NETs
研究開始時の研究の概要

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の病態には慢性的な好中球性気道炎症が関与している。近年、COPD患者肺で、好中球が細胞外に放出する網目状構造物Neutrophil extracellular traps(NETs)の存在が指摘されているが、役割は不明である。本研究では、NETs発現に中心的な役割を持つpad4遺伝子欠損マウスを用い、肺気腫形成におけるNETsの役割を解析する。また、NETsのヒト肺構成細胞芽細胞へ与える傷害性や、COPD患者肺NETsと臨床データとの相関等を解析する。以上によりNETsに着目したCOPD病態解明、新規治療の探索的研究を行う。

研究実績の概要

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の病態には慢性的な好中球性気道炎症が関与している。近年、好中球が細胞外に網目状の構造物であるNeutrophil extracellular traps(NETs)を放出し、組織障害を誘導することが多くの炎症性疾患で指摘されている。COPD患者気道中には安定期・増悪期ともにNETsを認め呼吸機能と負の相関が報告されているがその役割は不明である。本研究ではNETs発現に中心的な役割を持つpad4遺伝子欠損マウスを用い、肺気腫形成におけるNETsの役割を詳細に解析することを目的とした.まず、野生型(Wt)マウスにエラスターゼ投与を行い、気管支肺胞洗浄液中の細胞分画と好中球NETsの存在について、解析を行った。肺組織中のNETsの存在をNET構成成分(MPO、NE、citH3、細胞外核等)の免疫染色免疫染色にて、評価し、好中球がNETsに特徴的なシトルリン化ヒストン(citH3)陽性の核を細胞外に放出する像をエラスターゼ投与群で有意に認めた。経時的解析では、エラスターゼ投与2日後の急性期に著明に認められ、その後、NETs陽性細胞の減少を認めた。以上より、気腫形成の急性期にNETsが何らかの役割を持つことが示唆される結果を得た。NETsの発現には、PAD4酵素によるヒストン3のシトルリン化(cit H3)とそれに続くクロマチンの脱重合が重要である。現在、NETsの気腫における役割をpad4遺伝子欠損マウス(pad4 KOマウス)に対して、エラスターゼ投与を行い、好中球炎症の程度、肺気腫気形成への抑制効果を認めた。気腫改善効果や分子機序について解析を追加している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナウイルス感染症に対する診療エフォートにより研究の進捗に遅れを認めたが、解析を進めている。

今後の研究の推進方策

PAD4欠損マウスを用いて、NETの抑制が肺気腫形成に抑制効果の分子機序について、RNAシークエンス法などを駆使して解析を追加する。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] エラスターゼ誘導肺気腫モデルマウスにおけるneutrophil extracellular trapsの役割2024

    • 著者名/発表者名
      勝又 萌, 伊狩 潤,浦野 亮, 鈴木 英子, 巽 浩一郎, 鈴木 拓児
    • 学会等名
      第64回 日本呼吸器学会学術講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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