研究課題/領域番号 |
20K08537
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
田中 崇裕 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (70455400)
|
研究分担者 |
中田 光 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任教授 (80207802)
北村 信隆 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任教授 (90224972)
高田 俊範 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任教授 (40361919)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | シロリムス / 薬物動態 / データリポジトリ / リンパ脈管筋腫症 / トラフ |
研究開始時の研究の概要 |
リンパ脈管筋腫症の標準療法となったシロリムスの薬用量は、トラフ値により調整されているが、科学的な根拠が薄い。申請者らが実施した医師主導治験(MLSTS試験)では、貧血傾向の患者ほどトラフ値は低く、また、呼吸不全により多血症傾向にある患者では、トラフ値が高くなるという結果を得ている。 現行の用量調整法では、重症者ほど用量が少なく、軽症でかつ貧血傾向の強い患者ほど増量を余儀なくされている。本研究では、LAM患者における薬物動態モデルを赤血球関連パラメータを考慮しつつ勘案し、最適化する。このことにより、患者の赤血球関連パラメータに左右されない真の用量調整法を提案したい。
|
研究実績の概要 |
本年度においては、昨年度までに実施したin vitro におけるシロリムスの赤血球への結合試験で得られた実測値及び、シロリムス服薬量2mgデータを元に薬物動態解析ソフトPhoenix WinNonlinを使用して2-コンパートメントモデルで構築した血球吸着モデルについて服薬量1mg、3mgにそれぞれ増減された場合ついても拡張可能であるかについて検討を行っている。服薬量の変動がシロリムスの動態に及ぼす影響をより適切に反映させるため、適切なパラメータの調整とモデルの再構築を試行中である。 さらに、昨年度に引き続き本課題の第3段階目のステップである血球吸着モデルのバリデーションについて並行して進めている。これには他疾患及び小児における薬物動態データ、トラフ値データが必要となることから、シロリムスの新作用の発見と応用に関して、基礎研究と臨床研究の両面の情報交換の場となっているジャスミン研究会に参加し情報収集を行っている。 当該研究会活動の一環として薬物動態に関する各臨床試験・臨床研究の症例データリポジトリの構築を行うため、各試験の症例データを集約したデータベースの設計を行った。また、それを格納するサーバーとしてUMINサーバーを利用するために本データベース作成を構築することを目的とした臨床研究を立ち上げた。今後の方針としてはUMIN-ICDRを利用したデータベースの運用の具体化を進めておりデータベースの利用規約や利用範囲については現在調整中である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
血球吸着モデルの再構築にPhoenix NLMEを用いたモデル化を行っている。 当初の想定と異なる部分が生じたため研究者間で検討を行いながら研究を進めているが コロナ禍でWebのみのミーティングとなりスケジュールの修正を必要とした。 また、データリポジトリのための臨床研究を立ち上げるにあたって関係者間の調整に時間がかかった。
|
今後の研究の推進方策 |
Phoenix NLMEの契約について機能拡張を行った上で延長し、引き続き服薬量3mg群、1mg群に拡張してモデルの検討を進める。データリポジトリのためのデータベース研究についてはUMIN-ICDRへのデータ登録を各試験単位で進めていく。
|