研究課題/領域番号 |
20K08544
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
藤田 次郎 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80209056)
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研究分担者 |
原永 修作 琉球大学, 病院, 特命准教授 (10381237)
健山 正男 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50274907)
宮城 一也 琉球大学, 医学部附属病院, 講師 (90631987)
金城 武士 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90724211)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | インフルエンザ / 沖縄 / ゲノム解析 / 疫学 / 亜熱帯 |
研究開始時の研究の概要 |
我が国において唯一、亜熱帯地方に位置する沖縄県においては、夏にもインフルエンザが流行するという、日本本土とは異なる流行パターンを示す。インフルエンザパンデミック2009の日本への流入は沖縄に端を発しており、本邦のインフルエンザ対策を考える上でも、沖縄におけるインフルエンザ流行の疫学的特徴や要因を明らかにすることは重要である。本研究では沖縄におけるインフルエンザの流行パターン、そして気象データ(気温や湿度)との関連を明らかにする。また、次世代シークエンサーを用いたゲノム解析を行い、沖縄の夏季流行株と冬季流行株、あるいは沖縄流行株と日本本土流行株との遺伝子相同性を比較する。
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研究実績の概要 |
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによって、沖縄県をはじめとして全国的にインフルエンザウイルス感染症の症例数は激減した。そのため、本研究課題は多大なる影響を受けたが、COVID-19流行によって、沖縄県独特の現象であった夏のインフルエンザ流行が2019-2020シーズンにはみとめられなかった。このことに関しては、日本呼吸器学会の機関誌であるRespiratory Investigationに発表した(Sunagawa S, Iha Y, Kinjo T, Nakamura K, Fujita J. Respir Invest. 2021; 59(1): 149-152)。2019-2020シーズンの沖縄県における夏のインフルエンザ流行がなくなった要因として、COVID-19に対する国を挙げての感染対策の強化、すなわち、マスク着用と手洗いの徹底、リモートワークの推奨、大規模イベントの中止などがインフルエンザ流行にも抑制的に働いたと考えられた。インフルエンザの流行と気象(気温、湿度)との関連に関しては、インフルエンザA型の流行は気温と湿度に逆相関し、インフルエンザB型は湿度と正の相関を示すことを既に報告しているが、COVID-19流行前のデータを整理し、既存のデータに症例数を追加して解析しているところである。次世代シークエンサーを用いたインフルエンザウイルスのゲノム解析に関しては、沖縄県衛生環境研究所と共同研究を行い、保存してあるインフルエンザウイルス臨床分離株(2019年4月~2020年3月)の供与を受け、大阪大学微生物病研究所にてゲノム解析を行った。過去解析分(2001年~2010年)や2018年~2020年に世界で報告されたインフルエンザゲノム情報を加え、比較ゲノム解析を現在、行っているところである。
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