研究課題/領域番号 |
20K08554
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
伊藤 理 愛知医科大学, 医学部, 教授 (60378073)
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研究分担者 |
成瀬 恵治 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (40252233)
佐藤 光夫 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (70467281)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | メカノバイオロジー / メカニカルストレス / Piezo1 / ストレッチ / 喘息 / 肺線維症 / カルシウムイオン / メカノセンサー |
研究開始時の研究の概要 |
ストレッチ、圧縮、ずり応力、基質硬度などのメカニカルストレスは、肺の発達、生理機能と恒常性の維持に必要不可欠である。一方で過剰なメカニカルストレスは、気管支喘息、肺線維症、人工呼吸器関連肺損傷など呼吸器疾患の病態機序に関わっている。 機械感受性Ca2+チャネルPiezo1に着目し、呼吸器系接着メカニカルストレスにより誘導される呼吸器疾患、特に気道収縮と肺の線維化の機序を解明することを目的とする。
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研究実績の概要 |
圧縮、ずり応力、ストレッチ、基質硬度など、機械的刺激(メカニカルストレス)や環境(メカニカル環境)は、呼吸器の発達、生理機能と恒常性の維持に必要不可欠である。一方で、過剰なメカニカルストレスやメカニカルストレスに対する呼吸器の応答の不具合は、気管支喘息、COPD、肺線維症、人工呼吸器関連肺損傷、肺癌を含む多くの呼吸器疾患の病態機序につながる因子となると考えられている。 2010年Patapoutian博士らにより、機械感受性Ca2+チャネルとしてPiezo1, Piezo2が発見された(Coste B, et al., Science 2010;335:55-60)。Piezo2については、ヘーリング・ブロイエル反射として知られる呼吸調節を制御するメカノセンサー分子であることも解明された(Nonomura K, et al., Nature 2017;541:176-181)。これらメカノセンサー分子同定の功績が評価され、Patapoutian博士に2021年ノーベル生理学・医学賞が授与された。 研究代表者は、これまでメカノバイオロジーを行う中で、メカノセンサー分子に着目し、「呼吸器細胞のメカノセンサーとして働く」、更には「喘息や肺線維症など、メカニカルストレスが関与する病態との関連がある」、との仮説を立てて研究を行ってきた(Ito S, Curr Opin Physiol 2021;21:65-70)。細胞レベルの実験において、培養ヒト気道平滑筋細胞および肺線維芽細胞にはPiezo遺伝子、特にPiezo1のmRNA発現が発現していることを確認し、siRNA導入によりmRNA発現レベルが抑制されることを確かめた。Piezoによる気道平滑筋細胞や肺線維芽細胞の機能における制御機構について、引き続き検討を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染流行が続いたことに伴い、臨床業務の負担が大きくなり、大きな影響を受けた。新型コロナウイルス対策を含めた、救急診療に関する内容が業務の大部分を占めることとが研究に支障をきたす結果となった。
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今後の研究の推進方策 |
Piezo1をはじめとした、機械感受性イオンチャネルは細胞機能をつかさどる重要なメカノセンサーと考えられ、その呼吸器系細胞および呼吸器疾患との関連を追究することが研究目的である。ヒト気道平滑筋細胞ならびにヒト肺線維芽細胞におけるPiezo1発現、TRPV2, V4発現については、既に実験により確認できている。 今後は、細胞機能に関しては、ヒト気道平滑筋細胞およびヒト肺線維芽細胞におけるメカニカルストレスに対する細胞応答に関して、Piezo1の役割を解明することを目標とする。 将来的には、喘息における気道収縮反応と気道壁肥厚、肺線維症における肺線維芽細胞の活性化など、呼吸器疾患の病態におけるPiezo1, TRPV family遺伝子の役割について解明することを目標とする。
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